舛添要一

前東京都知事 1948年 11月29日生まれ
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舛添要一

北方領土を武力で奪還できるか

 丸山穂高議員が戦争で北方領土を取り返すという発言をして、物議を醸しているが、日露交渉の現状をしっかりと把握しておく必要がある。 ロシア側は、北方領土は、第二次大戦の結果、ロシア(当時のソ連)が獲得したものであり、不法な占拠ではないと主張している。ラブロフ外相は、「北方領土」という呼称も批判しているし、1月16日の記者会見では、国連憲章107条(旧敵国条項)に言及し、「日本は第二次世界大戦の結果を認めない唯一の国」と批判した。そして、日露関係は「国際関係でパートナーと呼ぶにはほど遠い」と厳しい見...

舛添要一

北方領土を武力で奪還できるか

 丸山穂高議員が戦争で北方領土を取り返すという発言をして、物議を醸しているが、日露交渉の現状をしっかりと把握しておく必要がある。 ロシア側は、北方領土は、第二次大戦の結果、ロシア(当時のソ連)が獲得したものであり、不法な占拠ではないと主張している。ラブロフ外相は、「北方領土」という呼称も批判しているし、1月16日の記者会見では、国連憲章107条(旧敵国条項)に言及し、「日本は第二次世界大戦の結果を認めない唯一の国」と批判した。そして、日露関係は「国際関係でパートナーと呼ぶにはほど遠い」と厳しい見...

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妊娠中絶を拒否するアメリカ    

 アラバマ州議会が可決した法案にケイ・アイヴィー知事が署名し、妊娠中絶を全面的に禁止する全米で最も厳しい法律が成立した。強姦や近親相姦による妊娠も対象にする。中絶を認めてきた連邦最高裁の判決(1973年「ローvsウェイド」)を覆すことが目的で、50州のうち16州が同じような動きをしている。 この背景には、キリスト教がある。アメリカ建国の基礎は 「銃とキリスト教」である。銃は自らの身体を守るため、キリスト教は心を守るためである。この二つがなければ、開拓の苦労は乗り越えられない。 アメリカは、特殊な...

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トランプ政権は、なぜイランとの核合意から離脱したか   

1年前、トランプ大統領は、イランとの国際的な核合意から離脱する決定を下した。米英仏独中露とイランとの間で、10年にもわたる難交渉の末に2015年に締結された合意を、弊履のごとく捨て去ったのはなぜなのか。先日、イラン政府は、アメリカによる制裁に耐えるのも限界だと、核合意の一部から離脱する意向を示して牽制し、中東の緊張が高まっている。 イランとの核合意は、イランがとりあえず10年間は核開発を止める、その代わり経済制裁も解除するというものである。そしてIAEA(国際原子力機関)の査察をきちんと受ける...

舛添要一

中国やロシアとどう付き合うか

 米中貿易摩擦は激化し、中東、ベネズエラ、欧州などでアメリカとロシアの影響力競争が展開されている。 東西冷戦は民主主義陣営の勝利に終わり、より自由で、より平等で、より豊かで、より安全な世界が到来するという楽観主義が支配した。それから30年近くが経つ。しかし、現実は期待とは反対の方向に動いている。移民排斥に見るように、自由への障壁は増え、格差・不平等は拡大し、テロ・軍拡などが平和を乱している。 ロシアについては、ゴルバチョフやエリツィンを念頭に置いて、「自由を抑圧したソ連邦」から「自由なロシア連邦...

舛添要一

変化する世界のパワーバランス

米中の貿易摩擦が激化している。また、トランプ政権は、イランに対する圧力を強化している。核戦略という観点からは、トランプ政権はオバマ政権とは全く異なる政策を打ち出している。 現状認識として、世界はデタントから大国間の競争の時代に移っているという認識がある。対応策として、抑止力である戦略核ではなく、「使える核」として小型の戦術核を位置づけ、通常兵器による攻撃に対しても使用する可能性を広げるとしている。これを潜水艦から発射できる形(SLBM)で開発するとともに、オバマ政権が廃止した海上艦船配備型の...

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米中貿易摩擦の背後にある覇権争い 

 米中貿易摩擦の今後の展開が不透明になっている。お互いに譲り合わないのは、これからの世界の覇者を目指して対立しているからである。 中国の経済発展はめざましく、今やGDPでは日本を抜き、アメリカに次ぐ世界第二位に躍り出ている。軍事の面でも、中国は空母を建造するなど、着々と軍拡を進めている。習近平政権は、「一帯一路」政策を展開し、世界中に拠点を築こうとしている。 最先端の通信技術は、世界のグローバルパワーとして、経済的にも軍事的にも不可欠な道具である。次世代の通信技術5Gについても、中国の技術は格段...

舛添要一

混迷するベネズエラ:その基礎的情報

 マドゥーロ大統領側とグアイド暫定大統領側との対立が続いている。前者をロシア、後者をアメリカが支持している。今後の見通しを立てるためにも、基礎的な情報を確認しておこう。 まず、ベネズエラの石油の埋蔵量は世界一である。しかし、昨年のインフレ率が約170万%というハイパーインフレを見ても、経済が完全に崩壊していることが分かる。IMFによれば、今年のインフレ率は1000万%に達すると予想されている。 このような状況に絶望して、多くの国民が国外に逃亡している。その数は、2015年以降、人口の1割に当たる...

舛添要一

自民党憲法改正第二次草案の問題点

 大多数の国民が象徴天皇制を支持している。世論調査を見ると、読売新聞で78%、毎日新聞で74%である。ところが、この多数の意見と異なり、天皇を国家元首とすべきだと主張しているのが、自民党の第二次憲法改正草案である。            2012年4月27日に自民党が取りまとめられこの改正案は、その他にも多くの問題点がある。右か左かというイデオロギーの問題以前に、憲法というものについて基本的なことを理解していない人々が書いた代物である。しかも、先輩達が営々として築いてきた過去における自民党内での...

舛添要一

平成から令和へ:象徴天皇制を考える

 4月30日、今上天皇が退位されて、5月1日には新天皇が即位する。2月24日、在位30年記念式典に当たって、天皇陛下は、次のように述べられている。<天皇として即位して以来今日まで、日々国の安寧と人々の幸せを祈り、象徴としていかにあるべきかを考えつつ過ごしてきました。しかし憲法で定められた象徴としての天皇像を模索する道は果てしなく遠く、これから先、私を継いでいく人たちが、次の時代、更に次の時代と象徴のあるべき姿を求め、先立つこの時代の象徴像を補い続けていってくれることを願っています>。 日本国憲...