暴走するトランプにブレーキをかけるのは・・日欧の協力

ドナルド・トランプ大統領の暴言・暴走が止まらない。グリーンランドをアメリカ領にする、パナマ運河の管理権をアメリカが取り戻す、「メキシコ湾」の名称を「アメリカ湾」にする、など言いたい放題である。関税を武器にした戦いも始めた。  トランプの発言の背景にあるのは、これからの世界をめぐる覇権争いである。とりわけ、中国との熾烈な争いが問題であり、世界中で米中間の陣取り合戦が繰り広げられている。  グリーンランドについては、トランプは、その周辺で中国やロシアが活動を活発化させていると述べ、国家安全保障上、アメリカが所有する必要があると強調した。 地球温暖化は国際政治にも様々な問題を投げかけているが、北極海の氷が溶けて、砕氷船でなくても航行可能になってきている。そのため、北極海航路の重要性が増している。そして、その航路の真ん中にあるグリーンランドの戦略的価値が高まっている。 さらに、地球温暖化によって、凍土が緩み、レアアースなどの地下資源の採掘も可能になっており、注目されている。中国やロシアの触手が伸びていることを、トランプは懸念している。 グリーンランドは、1953年までデンマークの植民地であったが、1979年に自治領となり、グリーンランド議会と住民投票の決定によって、独立することが可能となっている。そこで、独立した後のグリーンランドと協議する道もトランプは考えているようである。  パナマ運河は、1900年代初頭にアメリカが建設し、1977年まで管理権を所有していた。その後、カーター政権下で、管理権がパナマに移行され始め、1999年に移行が完了した。トランプによれば、パナマ運河が中国に運営されている、運河を通航するアメリカの船舶に過剰な通航料を請求しているという。 香港を拠点とす続きをみる

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