日本では、ワクチン接種が遅れに遅れている。2回接種した医療従事者は全体の15%のみである。未接種の医者が高齢者にワクチンを接種している。こんなデタラメな国は先進国にはない。G7で日本が最悪だ。 4月12日から高齢者へのワクチン接種が始まったが、全高齢者分のワクチンが揃うのは6月であり、全高齢者が2回の接種を終えるのは8月以降になる。 一方、昨年の12月8日に接種を開始したイギリスやイスラエルでは、すでに半分以上の国民が接種を完了しており、日常生活が戻りつつある。感染者数も激減している。ワクチン接種効果であり、集団免疫的状況が生まれつつある。 国産の強みで、英米ではワクチン接種が進んでいる。イスラエルは国産ワクチンがないにもかかわらず、イギリス以上に接種が進んでいる。なぜ、イスラエルは早期の供給を受けることができたのか。その背景には、モサドなど諜報機関を駆使したワクチン開発情報の早期入手、高額の購入価格の提示、さらには製薬会社に副反応などについてリアルタイムの情報提供を申し出たことなどがある。 日本が輸入に手間取っている背景を解説する。 2009年に新型インフルエンザが流行したとき、厚労大臣の私は、ワクチンの確保にも苦労した。そのときの経験を繙いてみると、問題の根深さがわかる。 当時、国内のワクチン接種対象者は5400万人であったが、2009年中に製造可能な国産ワクチンは1800万人分に限られ、残りは海外からの輸入で賄うしかない。 この時点でも、日本のメーカーは開発能力で世界に遅れをとっていた。日本は、卵の有精卵を使って製造する旧来の方法を採用しており、出荷までに半年以上の時間がかかった。す続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』