我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。
今週も千葉県議会では代表質問・一般質問が続いています。
今日は、代表質問で私が担当した児童福祉問題のうち、児童生徒の自殺防止対策についてお伝えします。
警察庁の発表によると、2024年の1年間に自殺した小中高生の数は529人と3年連続で500人を超え、成人の自殺者数が減少傾向であるにも関わらず、児童生徒の自殺者数は増加傾向に転じている実態があります。
子どもの総数が減少傾向にある中、子どもたちが自ら命を絶つまで追い込まれる状況は危機的状況です。
日本は主要7カ国(G7)の中で唯一、10代の死因で自殺が1位になっています。
内閣府が2014年までの過去約40年間の人口動態調査から18歳以下の自殺が起きた日を独自集計した結果、夏休み明けが最も多くなっており、春休みやゴールデンウィーク明けなど長期休暇の直後に自殺者が増える傾向が明らかになっています。
質問)千葉県の過去5年間の公立小・中・高校生の自殺者数の推移と特徴はどうか。
答弁)
●本県の自殺者数は令和元年度13名、2年度19名、3年度16名、4年度23名、5年度19名と高止まりの傾向にある。
●自殺した児童生徒が置かれていた状況として、「周囲から見ても普段の生活と変わらず、特に悩みを抱えている様子も見られなかった」等のカテゴリーである「不明」との回答が最も多いものの、家庭や友人関係の問題、学業不振や進路の問題もあげられている。
2018年以降、厚生労働省はSNSによる自殺相談を充実させましたが、増加傾向を抑えることができず、学校側は児童生徒がなぜ自殺を選んだのかという理由を把握できないでいます。
千葉県で実施しているSNS相談窓口については、令和5年度は3,569件の相談実績中、自殺に関する内容は72件、令和6年度は2,220件の相談実績中、自殺に関する内容は99件とのことで、SOSの出し方に関する教育が推進されています。
また、千葉県教育委員会は、県立高校を対象に令和3年度に千葉大学と連携して導入したストレスチェックシステムを今年度は3回実施し、生徒の心の健康状態の把握に努めています。
この取り組みは書籍『子どもの自殺はなぜ増え続けているのか 』(集英社新書)渋井 哲也さん著などでも紹介されており、今後の成果等が期待されるところです。
質問)県立高校において千葉県独自で行っている生徒の心の状態を把握する取組を自殺予防にどのように生かしていくのか。
答弁)
●この取り組みでは、学校で生徒支援の中心的な役割を担うコーディネーター役の教員が高ストレス状態にある生徒を把握し、スクールカウンセラー等による教育相談を実施するほか、必要に応じ当該校の担当精神科医のアドバイスのもと、医療機関等へ繋げるなど支援に必要な生徒の確実な把握と速やかな支援を行っている。
●今後も本システムを活用し、生徒の心身の変化やSOSを確実に掴み、生徒の自殺を未然に防ぐ取組の充実に努める。
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※急いで相談したい場合は、電話相談をご利用ください※
子どもと親のサポートセンター:0120-415-446(24時間)
24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(24時間)
Eメール相談:saposoudan@chiba-c.ed.jp
本会議の前後にも県民の皆様からご相談いただいた内容等について担当課と協議を行っています。
「千葉新政策議員団」代表質問~児童生徒の命を守るために~
