障道協(障害者の生活と権利を守る北海道連絡協議会)有志のみなさんとの、語るつどいに参加しました。札幌高裁で原告勝訴の報に大きな拍手も起き、地方選では日本共産党が大きくなってとの話もうかがいました。
旧優生保護法により不妊手術が強制されたことは憲法違反として、国に損害賠償を求めた今回の訴訟。札幌地裁でも憲法違反とくだされましたが、除斥期間が過ぎているとされていました。しかし札幌高裁では、違法な行為が障害者への根強い差別や偏見を生み出したことを指摘するなどし、除斥期間の適用を認めることは正義・公平の理念に反すると断じたのです。「除斥期間の壁」が突破された判決で、国は全面解決の立場で早く応じるべきです。
つどいは視覚や身体、精神など各障害を抱えた方々に、スマホを使って音声参加された方もいました。いま介護タクシーは1週間前からの予約が必要なほどで、今日は配車がかなわず1時間半かけて参加された車いす使用の方も。こうやって集まるだけでも苦労は多く、移動の権利保障の大切さを痛感です。
「タクシーの交通費助成を受けに行くのにタクシーを使うので、実際は助成額が減ってしまう」「マイナンバー保険証はやめてほしい。個人情報も健康情報も、私たちの首も紐づけされるよう」「物価高騰の影響で、サ高住での食事も揚げ物が1つ減ったり。燃料代も心配」など切実な実態や思いのほか、「障害年金は引き下げて、軍事費だけは膨大。医療や福祉を大事にする政治に」との声もあがりました。
「投票率を上げるために期日前投票のキャンペーンを」との発言も受けて、障害者の選挙権を保障するために「選挙公報の早い配布を」「知的障害の子がパニックを起こさない投票環境を」「移動投票所があるように、集まりやすい商業施設にも投票所を」などの意見も次々。被選挙権の保障も重要です。
まずは投票に行くことの大切さを知ってもらううえで、「私たちは制度がどう変わるかで、生活が変わってしまう。政治と生活が結びついていることを、わかりやすく広げてほしい」との話に納得でした。「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本」(地方自治法第1条)とすることを、あらためて肝に銘じたい。
障害者差別解消法が施行されても、合理的配慮や権利保障の拡充は、まだまだこれから。誰もが安心してくらせる日本は、まず足元の町づくりから。自己責任の押しつけをやめさせ、権利としての障害者福祉を。力をあわせます。
【今日の句】めざすのは くらしの安心 誰にでも