こんな学校に誰がした

 小中学生の不登校は約30万人、精神疾患による教員の休職者数も6500人超--学校が、子どもや教員にとって「行きづらい」場になっている現れです。先日の中教審「審議まとめ」でも、教員の長時間労働を解消する道は示せないどころか、いっそうの長時間労働が強いられる可能性があります。

 今日の「しんぶん赤旗」は、学校教員についての記事が満載。見出しだけでも「教員不足 少人数学級に影 35人以下やっと実現したのに」「拍車かかる教員不足 これでは学校がもたない」「教員 長時間悪化も 全教など中教審「まとめ」批判」「定額働かせ放題やめよ」‥‥教員が追い立てられれば、子どもたちに影響が及ぶのは当然です。

 私の教員歴は3年だけでしたが、当時より学校での業務量は増えています。人事評価が導入されたことで、職場の息苦しさも増していることでしょう。子どもたちには授業時数が増え、過度な競争環境は拍車がかかっています。こんな学校に誰がしたのか。

 教員の持ち授業時数を減らすこと、1クラスあたりの児童・生徒数を少なくして行き届いた教育環境にすること、子どもたちが「置いてけぼり」になるような学習指導要領の見直しなど、抜本的な検討が今こそ必要ではないのでしょうか。

 安倍政権(第1次)で教育基本法が改悪され、いっそう厳しい管理や競争を強いる教育行政になったことは間違いありません。これらの「負の遺産」を見直していかないと、結局は子どもたちが一番の被害者になってしまう。学校に行けない(行かない)子どもたちが、別の場所で学べる環境を公的に保障することも必要です。

 わが家では今年3月に上の子が高校を、下の子が小学校を卒業しました。幸いにも学校生活は楽しかったようでしたが、すべての子がそうだとは限りません。教員だって子どもたちの成長にかかわれるやりがいある仕事なのに、それが過剰な勤務でつぶされるのでは残念で仕方ない。

 学校こそ希望を持てる場所に、余裕と予算を政府は確保せよ。私も訴えていきたい。

 【今日の句】競争と管理で やりがい生まれるか

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畠山和也
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