想定外で済まされるのか

 今日は札幌市厚別区で街頭宣伝や「語るつどい」へ、また新幹線の札幌延伸延期に関わり、工事主体の鉄道・運輸機構への要請にとまわりました。税金の支出がともなう以上、見通しなき公共工事など許されません。国による整備計画ですから、国への要請もおこなう予定でいます。

 要請項目は大きく2つで、①「2035年度開業」から5年前倒しした経過の公表と検証をおこなうこと、②今後の計画や事業費の全容を早期に明らかにし、延伸見直しを含めた抜本的検討を行うこと。真下紀子道議・田中啓介札幌市議とで臨みました。

 完成が5年も前倒しされたのは、自民党や経済界の要望があったことは周知の事実。同時に、工事に責任を負う機構として、技術的な裏付けや有害残土の適切な処理を見通せていたのかは問われます。

 無理な工事が、現場での死亡事故の背景になっているのなら、政治責任も管理責任も厳しく問わなければなりません。事業費についても、5年ごとの事業再評価は現場からの報告をもとに実施されるのですから、機構からの誠実な回答は必要なのです。

 「想定できない岩塊があり、新たな工法も想定していなかった」と「想定外」がくりかえされましたが、それで新たな開業年度を示すことができるのでしょうか。死亡事故も「重く受け止めている」ゆえ再発防止は当然ですが、また無理を重ねる工事では同様の事故が起こりかねません。だから検証が必要なのです。

 今後については国交省の有識者会議で検討中のため、具体的な回答は特にされませんでした。「今の事業費内で工事をするのが私たちの仕事」と回答されましたが、事業費が膨らむのは必至。昨年3月に、費用便益比(B/C)が「1」を下回ると発表されましたし、この点は国交省もただしていかなければ。

 厚別区の街頭宣伝は途中で雨にも当たりつつ、党員・後援会員さんが駆けつけてくださり本当にありがたい。もみじ台団地で敬老パス存続を求める署名を集める行動と一体に、署名も多く集まり「しんぶん赤旗」を購読した方がいたとの報告も。

 「語るつどい」では、くらしの切実さや若い世代の苦労などが次々と。「遺族年金が少なく、そもそも女性だから年金が少ないというのを変えてほしい」「70を過ぎているが、ケガが治ったら仕事に復帰する予定。とても節約しきれない」「物価高で、出張経費の不足分を自費から出してると(40代の子から)聞いた。貯金もできないと嘆いている」など、このような実態を前に、政府は何をしているのかと腹立たしくなります。

 「自分たちは裏金を手に、その反省も見られないなんて本当に腹を立てています」との言葉も。初めて私に会ったという方も「大事な話を聞かせてもらってよかったです」と述べられ、このような語る機会の大切さも参加者みんなで確認しあいました。明日もがんばりたい。

 【今日の句】延伸で 本当に黒字と なるのかと
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畠山和也
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