合意なく残土を置くな

 北海道新幹線の札幌延伸にともなうトンネル工事で、ヒ素などを含む要対策土がどれだけ出て、どこに置くのか--まさに見切り発車で工事が進められています。要対策土置き場の候補地とされる地域の住民からも、反対の声が起こっています。合意なく強行に進めることなど、もちろんあってはなりません。

 今日は関係地域の議員なども交えた情報交換の会議があって、私も参加しました。昨年11月に私も国土交通省から説明を受けましたが、住民の反対があった場合でも「今は説明を続けるに尽きます」との回答。当面は今のような状況が続く見通しです。八雲町側の工事で出た要対策土を北斗市や厚沢部町が受け入れたように、自治体を超えた受け入れもありえるので全道的に関心をもってほしい状況でもあります。

 日本共産党北海道委員会としては、札幌延伸について、過大な需要予測、今後の建設費用の重さ、並行在来線の分離などとともにトンネル工事の残土問題があることから、中止も含めて道民的議論での再検討が必要ではないかと見解を発表しています。同時に、新幹線だけでなく高速道路トンネルだろうが地下鉄工事だろうが、同じように住環境へ大きな影響を与える残土問題ならば、建設の是非は脇に置いて住環境を守る立場で行動することも明らかにしてきました。

 「反対の声がなかったことをもって賛成と受け止められて、工事が始められた」という地域の報告もありました。住民からすれば、いろんな安全基準や工法などを突然に説明されても、すぐには理解できません。住民説明会で反対を口にすることも勇気がいります。そういう時こそ日本共産党が、住民のなかでも議会でも「合意なく強行に進めるな」と口にする役割があります。反対のための反対でなく、住環境を守ることは当然のことだからです。

 札幌延伸の期日を前倒ししたために、少しでも早く工事を進めなければという焦りはあるでしょう。しかし、そのしわ寄せで影響を受けるのは周辺住民です。そもそも、ただでさえ大工事だというのに工期を前倒しして早く開通をと進めてきた政治の責任が問題ではないのか。こういう点も国に対して訴えていかなければと思いました。

 今日は党道委員会総会の1日。各地の奮闘に励まされます。

 【今日の句】押しつけて 開通しても 喜べる?
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畠山和也
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