等しき人間として

 諸々の合間に、札幌市民ギャラリーで開かれていた在日朝鮮学生美術展に足を運びました。展示は今日から16日16:00まで。北海道から九州まで全国11ヵ所を巡回する、年に一度の美術展です。

 この美術展の特徴は「自分の言いたいことや日々の出来事で感じていることを、画面からはみ出るのも気にせずのびのびと表現されているかどうか」「それを『上手さ』『巧みさ』よりも大切にして、入賞の決め手にしている」ところにあります(案内チラシより)。今回で48回を重ねる歴史ある美術展なのです。

 チラシの言葉どおり、力強さや表現力、ユニークさにアピール力ある作品が次々と! 低学年の作品は画法などよりも、その思いきりさが見ていて気持ちいいほどです。それが学年が上がるごとに緻密さが増していったり、アピールに社会性を帯びてきたりと目が奪われるほどの作品も。

 会場には朝鮮学校幼稚園にも「幼保無償化」を求める署名コーナーもありました。インターナショナルスクールなどもあわせて全国の各種学校88校が「幼保無償化」から除外されています。同じ日本社会に住む子どもたちであり、消費税だって等しく払っています。新たに差別を助長するようなことは許されません。

 これまでも朝鮮学校に対する差別はくりかえされてきました。今回の作品にも、その問題を取り上げているものもありました。不条理や理不尽さを乗り越えて、人間としての等しさを掘り下げた作品の数々でした。冷静に考えるべきは日本社会の側であり、その大きな責任は日本政府にあります。

 札幌近郊の方ということになるでしょうが、ぜひご覧いただきたいです。草の根での交流と友好を広げていきたいですね。

 ところで北海道朝鮮小中高級学校の校長先生にあいさつしていると、近づく1人の高校生の姿が。「●●(娘の名前)のお父さんですか」と言われて顔を見て、すぐ気がつきました。娘が保育園で同じクラスだったY君のお姉ちゃん! Y君には保育園で私もよく声をかけていたこともあって、お姉ちゃんも知っていたのです。覚えていてくれたことも、元気な姿であったことも嬉しかったです。

 【今日の句】草の根の交流 きっと実を結ぶ
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畠山和也
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