今を生きる子どもたちの発達保障を

 街角にも観光地にも子どもたちの姿が見えない「こどもの日」。あらためて彼らの思いや気持ちに、しっかり耳を傾ける日にしたいものです。そもそも人格を持つ1人の人間として尊重する社会へと、進める契機にもしていきたい。

 感染拡大防止のための休校も、北海道内は31日までとなるのが濃厚です。命や健康を守ることを最優先にしつつ、学ぶ権利の保障や体力増進など、発達・成長の権利をどう保障するかを政治・社会が一体となって考えるときです。これという答えが見えないもとでも、学校では先生たちがいろんな工夫や努力をおこなっています。

 家庭での支えも、いっぱいいっぱいという方もいるでしょう。子どもを支えるためにも、大人を支えることが必要です。休業補償、適切な情報と相談体制などを、だからこそ政府が急いで具体的にしなければ。緊急事態を延長するというのなら、緊急に補償なども上乗せしていくべきです。

 9月入学の議論も生まれていますが、そのエネルギーは、今を生きる子どもたちの発達保障の具体化にこそ注ぐべきだと思います。社会全体に影響を与える問題を、社会全体が不正常な状態のもとで議論することに国民的合意も得られるのでしょうか。「先にやることがあるのではないのか」と、私は強く思います。

 ところで今日も「延長されても休業支援金が上乗せされないなら、店を開けた方がいいのかと考えてしまう」という個人事業主の方からの相談がありました。自粛や休業ばかりが先行し、必要な補償が後手になるというパターンを政府が繰り返すことに、本当にもどかしく腹立たしい思いも湧きます。安心してくらせるメッセージと政治決断こそ!

 【今日の句】子どもへと 語る言葉が 試される
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畠山和也
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