真剣さが伝わって

 民青同盟の全道代表者会議であいさつ、新幹線トンネル残土問題シンポジウム(札幌市手稲区)での発言とまわりましたが、どこでも感染防止対策を実施しながらの開催で、準備をされるみなさんも悩まれたことと思います。医療機関や介護・福祉現場を筆頭に、感染症の大変さに直面している方々を支える施策を早く国や道でも進めてほしい。

 民青同盟は先日、全国での青年1万人実態調査を発表したばかり(こちら)。そこには「2~3日食事抜きも普通」(北海道)はじめ、退職・解雇や進学をあきらめた実態が綴られています。自己責任でなく支え合う社会へと民青同盟が取り組んだ大学生への食料支援には、多くの学生が足を運んでいます。困っている青年へ、いっしょに社会を変えようと呼びかける民青同盟の存在はとても輝いています。

 私自身も民青に在籍していましたが、自分たちで語り合い、活動する中身を決めて、自主的に組織を運営することの大切さが身についたように思います。会議に参加していた青年たちの目も真剣で、いっしょに日本共産党も力をあわせることを心を込めながらあいさつしました。

 党地区委員会が主催したトンネル残土問題シンポジウムは、専門家の貴重な意見を聞くことができて認識が深まりました。ヒ素と亜ヒ酸の危険性について、北大客員教授の土方健二さんが遺伝子を構成するDNA二重らせんの損傷が起きる理由を説明。微量でも河川などの微生物が死滅して食物連鎖の崩壊につながることや、人体でも腸内細菌類の失調につながる危険性を指摘されました。

 鉄道・運輸機構の資料から試算したところ100万㎥からのヒ素溶出量は9.2トン、これを人間の致死量換算で計算すると4600万人分にもなると指摘した建設関係の専門家からは、札幌市が対象とする地域では周辺地盤の崩落や地震時の液状化が心配されることを強調。手稲区山口地区や厚別区山本地区は、札幌市の液状化危険度図でも液状化発生の可能性があるとされているのです。経産省資源エネ庁の採石技術指導環境基準をも満たさない、との話にも納得しました。

 私からは先月末に「条件不適土」問題で鉄道・運輸機構へ要請した内容について報告。札幌でも考えてほしい点の1つとして、「住民へ知らせるきっかけとなったのは危険性でなく、仮置き場が満杯になるから」だったことを強調しました。住民の健康や安全より工事を最優先する姿勢が、同じように機構や札幌市にあるとしたらとんでもないことです。いま手稲区で「オープンハウス」と称したパネル展示と質問に答える場が設けられていますが、それで説明を済ませたことになるのかとも指摘しました。

 あらためてヒ素や亜ヒ酸の危険性も明らかになりましたし、安心できる住環境を優先することが札幌市や機構に求められています。開業期日先にありきでなく、住民の健康と安全を最優先にこそです。コロナ禍で短時間の開催になりましたが、佐々木明美市議の司会のもとで締まった、どなたも納得のシンポになったのではないでしょうか。私も引き続き取り組んでいきます。

 【今日の句】消毒と手洗い 移動するごとに
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畠山和也
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