五輪先にありきか

 新聞を開いた瞬間に度肝を抜かれた全面広告の「政治に殺される」という衝撃的な言葉を、政府は真摯に受け止めているか。政治にかかわる末席にいる自分にも向けられた言葉として受け止めて、苦難の声を反映させていくことに力を尽くしたい。

 今日も北海道では421人(札幌市では280人)の陽性者が確認されました。中標津町の町立病院ではコロナ専用病床が埋まりつつあります。医師や看護師が慢性的に足りない地域が多い北海道で、札幌市から玉突き的に他自治体へ患者の搬送となれば、まさに全道規模で医療機関がひっ迫してしまいます。医師会や民間病院などとの連携を強めて新たな病床確保を進めることが必要ですが、すぐにマンパワー不足は解決できません。

 どうして、こんな事態にまでなっているのか。札幌・秋元市長が8日の記者会見で次のような発言をしています。「(まん延防止措置の)適用の時期についてはいろんな意見がある。道が申請を出しても国の方で受けなかったと聞いている」。4月19日に始めた道との協議でも、道は国に配慮したとの新聞報道もあります。大型連休前の4月28日には「緊急事態宣言を出してもいいくらいの危機感」とまで、秋元市長は会見で発言していました。

 この経過と事実のとおりなら、国が札幌市への適用を控えたということではないのか。ご存じのとおり、5月5日には東京五輪マラソンのテスト大会を実施。このテスト大会より前に「措置」や「宣言」を出させない国の意向があったのなら、今の感染拡大の責めを国は認めるべきではないのか。まさに菅政権による人災です。秋元市長の責任を不問にするつもりはありませんが、国民の命や健康より五輪を優先したのであれば、本当に腹立たしい。道・鈴木知事も、同様に責任が問われます。

 同時に、目の前の国民の苦難軽減をも急がなければ。昨日懇談した道医労連は、今日は道議会の各会派をまわり、PCR検査等の拡充を要請しています。現場の要望はすべて応えるくらいの構えでこそ、政府の感染拡大防止の本気さも伝わるはず。今はまったく逆だからこそ、冒頭の「政治に殺される」というフレーズまで広がっているのです。菅首相に直接ぶつけたいくらいですが、今は北海道での活動に力を注がねば。

 お困りごとは遠慮なく、日本共産党へご連絡ください。

 【今日の句】生きようと 補償もエールも ない政府

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畠山和也
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