地域目線で

 釧路市の日本製紙に続き、本別町の製糖所、岩内町の飲料工場などでも閉鎖が発表されました。働く場が失われ、地域経済にも打撃になります。北海道での産業政策・経済政策も、しっかり作っていかなければ。

 写真は、先月16日に紙の生産を終えた日本製紙釧路工場。石炭や水産とあわせ、100年を超えた釧路市の基幹産業の1つが紙製造業でした。かかわる従業員は約500人とされ、日本製紙は配置転換で雇用を守るとしていますが、釧路市を離れることは、家族がいる労働者にとって厳しい選択です。とはいえ、地元で新しい仕事を選ぶことも簡単ではありません。

 本別町では、北海道糖業が2023年3月で砂糖生産を終了します。十勝東部・南部のビート約36万トンを受け入れて約57,000トンの砂糖を製造し、町の工業出荷額の8割を占める、まさに基幹製造業。農家が困らないようビートは受け入れて、他地域の工場へとまわるようですが、ここでも常勤従業員55人の働き先が心配されます。畑作農家にとって、冬の雇用の場でもあったのです。

 後志管内・岩内町では、日本アスパラガスが来年5月末で缶飲料製造工場を閉鎖すると、今日の北海道新聞で報じられました。1924年からの歴史を持つ同社ですが、ぺットボトル需要が増えるなかで、物流にも有利な千歳市で新しい缶製造工場をつくるとしています。従業員約100人には配置転換の希望を募り、再就職もあっせんするとしています。しかし、岩内町から千歳市までは車で約2時間。豪雪などある地域で、とても通勤などできません。

 紙はデジタルへ、砂糖は敬遠されてダイエット志向へ、そして缶からペットボトルへなど、時代の流れだから仕方ないと受け止めきれません。ただでさえ人口減少が続き、産業育成のスピードが追いついていないのが現実です。企業側には雇用を守る社会的責任を果たすよう求めますが、コロナ禍という新しい状況のもと、広大な北海道でどのように働く場をつくっていくかは、これまで以上に真剣に考えなければならないのです。

 各地で「知の拠点」をもうけ、自然資源や農林漁業などを結びつけた研究開発・産業育成を進めてはどうかと、私は各地で話しています。実際に函館市では、そのようなセンター機能をもった拠点をつくっています。広大な北海道では時間がかかり大きなマイナスになる物流についても鉄路の活用や、道内消費を引き上げる支援策なども必要と考えます。コロナ禍を経験し、過度にならず持続可能な観光政策も練り上げなければと、先日のニセコ町での訪問でも学びました。

 まずは、地方を苦しめるばかりの新自由主義からの転換を。そして、専門家なども含めて地方からの発信や交流の場をつくってもいかねば。医療・介護・福祉現場での深刻な人員不足を解消するため、どの町でも若い人が住めるような施策も一体に。地域目線の政治でなければ、北海道の苦難は解消できません。

 【今日の句】おおもとの 一極集中 変えないと

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畠山和也
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