自民党の派閥パーティーでの不適切なカネの流れが次々明るみに出て、世間を騒がせています。
◆パーティー券何が問題か
まず、確認しておかなければならないのは、政治資金パーティー自体は政治資金規正法で認められており、それ自体の開催は違法ではありません。政治資金パーティーは、参加者に実費を払って参加してもらうものではなく、政治資金を集めるためのものなので、実際に参加しない方がチケットだけを購入することは許されますし、パーティー内容、例えば飲食物が価格に対して粗末であったとしても、それは主催者の判断であって、参加していない方に批判されるべきことではありません。
ただし、政治資金パーティーには透明性が要求されます。一回に購入できるチケットの額には制限がありますし、チケットを20万円分以上購入した方の名前と金額を、政治資金収支報告書に記載しなければなりません。
今回、自民党の派閥パーティーがこれほど大騒ぎになり、東京地検特捜部まで動いているのは、各派閥がこの記載を怠り、お金の流れがブラックボックス化して、事実上の裏金となっていた疑いがあるからです。
◆なぜ記載しないのか
特に安部派では、収支報告書とは別に、それぞれの議員の売り上げと、ノルマを超えて集めた分に応じたキックバック額を記したリストが存在するとされています。事実であれば、ついうっかり収支報告書に記載しなかったというわけではなく、確信犯的に記載しなかったことを推認させるものであり、普通に考えれば、「記載すると都合が悪い何か」があることが強く疑われます。
今は捜査の進展を待つほかないですが、今まで事実上の裏金として巨額の資金が動いていたとなると、派閥の事務を取り仕切っていた数人の国会議員が辞職して済む簡単な話ではありません。
◆高額献金と政治のゆがみ
政治とカネは古くて新しい問題ですが、一連の疑惑をきっかけに注目が集まっているのが、自民党や閣僚に対する巨額の献金です。例えば、経団連は1年間で24億円も自民党に献金しています。しかも経団連の会長は「何が問題なのか」と開き直っています。
円安や補助金で空前の利益を上げる大企業が多い中、庶民は1円のお金を惜しむ生活を送っています。巨額のカネが政界にばら撒かれると、政治家は「大スポンサー」には逆らえず、大企業に忖度した政治を行ってしまうおそれがあるという当たり前のことについて考えが及ばないのだとすれば、感覚がマヒしているとしか言えません。
また、日本医師会が岸田総理に1400万、武見厚生労働大臣に1100万円の献金を行っていたことも明らかになりました。
医療分野では、診療報酬を減らすかどうかが問題となっており、医療費の窓口負担が3割となる高齢者の範囲拡大の検討を始めることが表明されたりと、大きな変化が押し寄せています。高額の社会保険料を払っている国民にとって、医療は当然、公平かつ公正な制度でなくてはいけません。高額の献金が政策を歪めることはないか、改革の行方に監視を続けねばなりません。
裏金疑惑の追及を続ける野党も、単にパーティーやキックバックのイメージだけで追及するのではなく、カネの流れや何に使われてきたのかを含めて、本質を突いた追及をしなければ、結局今までのように自民党に逃げ得を許してしまう結果に終わってしまうと思います。
スタッフ日記「3年ぶりの海外旅行」
3年ぶりの海外旅行に行ってきました!前回は、2020年3月末のニューヨーク一人旅で、ちょうど日本でコロナが流行り始めた頃でした。空港では防護服を着た人がたくさんいて、飛行機の機内も空席が目立ち、エコノミークラスでの12時間のフライトも3席を贅沢に使って快適に寝ることができたのを覚えています。
今回は、イギリスの友達の家に1週間滞在しました。3年前とは異なり、飛行機はキャンセル待ちの満席でした。また、ウクライナ侵攻の影響で、迂回ルートを飛行せねばならず、通常12時間のところ、14時間半かかる長いフライトとなってしまいました。
ヒースロー国際空港に到着してから2時間半のバス移動を経て、やっと目的地のブライトンに到着しました。
ブライトンは「LGBTQの街」として有名で、国際色豊かな街であり、人種、信条、性別を超えた様々な文化が共存しています。
そんな街で今回は、友人のシェアハウスのルームメイトたちと昼間からビールを飲んで、とにかくお酒を楽しんだ記憶しかありません。
久しぶりの旅行で感じたのは、「やっぱり自由っていいな!」ということです。レズビアンカップルもゲイカップルも手を繋いで歩いていたり、犬を連れた人が満員電車に乗り込んで来たり、気温10度の中でノースリーブにマフラーを巻いたスタイルがおしゃれに見えたり、仕事の休憩中に女性二人組が赤ワインを一本飲み干して戻ったりする姿を見て、「なんてリベラルな街なんだろう」と憧れを抱きました。(ストップひばりくん!)
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