参院選の投開票日が7月20日に決定しました。この日に合わせて、奈良市長選と奈良市議会選も実施されるため、奈良市ではトリプル選挙となります。
◆東京都議選の影響は
参院選を前に、22日には、今後の政局を占う東京都議会議員選挙が実施されました。
結果は自民、公明の国政与党が議席を減らす一方、立憲民主、国民民主、参政党などが議席を伸ばし、国政における各党への支持率とおおむねリンクした格好となりました。ただ、自民党も壊滅的な敗北とまでは言えず、無党派層が多い東京においても、一定の底堅い得票があることが改めて明らかになりました。
また、近年急速に存在感を増していたSNSを主力とした選挙活動に一定の限界が見えた選挙でもあったと思います。SNS選挙が新しい手法として有権者の目を引いた時代から、ネット活動が当たり前の選挙へと移行したことで、目新しさが無くなり、また、SNSを通じて急速に拡大した支持は、急速に萎むことも明らかになりました。特に地方議会選挙においては、結局、地元で
の地道な活動と有権者に根を張った支持を得ることが、勝敗を左右する要素として再評価されるきっかけとなる選挙だったと感じます。
そして、以前は、結果で党首が交代するなどの大きな影響があった東京都議会選挙もありましたが、今回はおおむね事前の予想の範囲内に収まったこと、間をおかずに参院選に突入することから、大きな政局への影響はなく、すでに参院選へと政界の注目は移行しています。
◆物価高対策の違い
参院選の争点はなんといっても物価高対策です。
自民党が選挙に向けて打ち出した単発の2万円給付だけのバラマキか、同じく2万円を給付しつつも、その後の食料品消費税ゼロ%、給付付き税額控除(中低所得層への消費税キャッシュバック制度)まで見据えた恒常的な制度とするのかで、自民党と立憲民主党の主張は大きく違います。
また、終盤国会では、ガソリン暫定税率の廃止法案が、衆院では野党の賛成多数で可決されながら、参院で多数派である与党の反対にあい、結局ガソリン
価格大幅引き下げは実現できませんでした。ガソリン減税を断行するか否か、これも大きな争点です。参院選での有権者の意思表示次第では、参院の勢力図も変化し、ガソリン減税も可能となります。
◆奈良市政の争点
税制改革やマクロ経済政策など国政と違い、奈良市長選と市議選は、より地域に密着した課題が争点です。新ごみ処理施設移転問題や、公立小中学校の教職員の人手不足や施設老朽化をどうするか、また上下水道や市道のインフラ補修、市による子育てや介護支援などが市政の争点として挙げられます。
立憲民主党は、奈良市議選には現職1人、元職1人の公認を決め、全員勝利を狙います。
一方、奈良市長選挙では、立憲民主党としては自主投票と決めました。党として多選を目指す候補の推薦は出来ないこと、他に政策で一致できる候補者が見当たらないことが理由です。
一挙にトリプル選挙となった今回の夏の陣。有権者の判断次第で、国政も市政も変わり得る大事な選挙です。皆さまの賢明な投票行動に期待します。
スタッフ日記「真夏の選挙は避けられない?」
東京では早くも今年初の真夏日となり、さながら盛夏のような蒸し暑さです。この調子でいくと、7月は猛暑日連発となりそうですが、政治に関わっている以上、避けられない真夏のイベントに3年ごとの参議院選挙があります。
ビラ配り、街頭演説、ポスター貼りなど、とかくアナログ的な野外活動の多さが日本の政治の特徴ですが、近年の真夏の炎天下での野外活動は身体に堪えるものがあります。
有権者も、猛暑日に投票所まで足を運ぶのにちゅうちょされることがあるでしょうし、まして今回は3連休の真ん中の日曜日に投票日が設定されそうということで、なんでそんな日に選挙をやるのかと思われる方も多いでしょう。
参議院選挙は任期が終わる際に定期的に行われるので、任期が終わる真夏に選挙も仕
方がないと考えていましたが、実はそうでもないようです。第1回参議院選挙は、1947年4月20日の気候が良い時期に行われました。この時、上位当選者の任期は規定通りの6年として6年後に選挙、下位当選者の任期は3年として3年後に選挙とされました。その後、いろいろあって任期と選挙日がずれていき、いつしか7月に参院選が行われることが常態化しています。
難しい規定はさておき、参議院議員の任期は選挙日によりずれることもあります。ほんの少しずつずれていけば、遠い未来に真夏を避けた気候の良い時期に参院選挙ということがあるかも知れません。もっとも、選挙自体がデジタル化して、活動も投票も自宅の涼しい部屋で、という時代になる方が先かも知れませんが。 (アタリ)
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第1184号 奈良市トリプル選挙

参院選の投開票日が7月20日に決定しました。この日に合わせて、奈良市長選と奈良市議会選も実施されるため、奈良市ではトリプル選挙となります。 ◆東京都議選の影響は 参院選を前に、22日には、今後の政局を占う東
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