第925号 タックスホリデー政策を提案

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で人と物の流れが世界中で遮断され、経済危機が深刻化しています。一刻も早く緊急経済対策を実行しなければなりません。

◆ゼロも含めた消費税減税を提案
 私が代表を務める消費税減税研究会も、16日に記者会見を開き、一定期間消費税を減免する「タックスホリデー政策」を発表し、各野党党首に採用の申し入れを行いました。内容は、消費税増税及びコロナウイルスによる内需の崩壊を食い止めるため、まずは1年程度、消費税率を5%以下に引き下げ、経済状況の悪化次第では、ゼロ税率も検討するというものです。

 消費税減税は、本来、代替財源を含めた責任ある議論が必要ですが、緊急事態の今は、議論を詰めていく時間的余裕がありません。まずは、期限を区切って思い切った減税を行った後、経済の回復具合を考慮しつつ、消費税の恒久的な引き下げを含めた税制の抜本改革を行う、2段構えの態勢で臨むべきだと考えます。

 政府は消費税減税に否定的で、給付金についても、麻生財務大臣が、「現金を一人ひとりに配ることを現時点で財務省で検討していることはない」と述べるなど、非常事態にもかかわらず直接家計に届く経済政策に後ろ向きです。アメリカは対コロナに100兆円超の景気刺激策を検討していることと比較しても、あまりにも家計の現状に対する危機感が無いと言えます。ここで野党が一丸となって、政府に減税や給付を迫れるかが勝負です。
 
◆減税の代替財源は?
 消費税減税研究会は、緊急提言の一方で、勉強会も着実に回数を重ねています。12日には、税理士で納税の現場を熟知された湖東京至先生を、18日には中央大学法科大学院特任教授で、財務省勤務のご経験もある森信茂樹先生をお招きしました。

 湖東先生は、消費税は滞納が非常に多い税であるということ、また、事業者が消費税を納める際には、従業員に支払う給与を税額控除することが出来ないため、給与を多く支払う事業者ほど消費税の負担が重くなり、結局派遣労働者に切り替えてしまう現実があること、消費税は輸出すればするほど、その分還付金として輸出企業に還付される仕組みとなっているため、輸出企業にとっては負担が無い、不公平な税であることを力説されました。

 代替財源について、湖東先生は、巨額の利益を上げている大企業に税負担を求めることにより、消費税の代替財源にすべきである旨を主張されました。逆に森信先生は、消費税減税の立場は取っておられませんが、税負担の国際比較を示し、中間層を含めた所得税に増税の余地があることを主張され、それぞれ税の全体構造を考える上で大変意義のある勉強会となりました。

 消費税減税の代替財源を長期的にどの税で補うかは実に悩ましい問題です。まずは、コロナ不況を克服するため、緊急的な引き下げ分は増税なしで賄うべきですが、最終的に責任ある減税案を取りまとめるためには避けて通れない議論だと考えています。減税研究会もいよいよ佳境ですが、緊急対策の活動とともに、腰を据えた骨太の財源案も練り込んでいきます。

 

スタッフ日記 「今年も桜の季節がやってきます」

 春を感じる今日この頃。先週14日、東京・靖国神社のソメイヨシノが開花し、1953年の観測開始以来、最も早い開花記録となりました。奈良では、20日前後に開花し3月末には満開を迎えそうです。本来であれば、これからが本格的なお花見シーズンですが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、全国の桜の名所でお花見イベントが相次いで中止となり、飲食をともなう宴会の自粛が呼びかけられています。事務所近くの御嶽山大和本宮の桜まつりも中止となりました。
 
 「それでも桜を見たい」という声に応えようと各地でさまざまな取り組みが進められています。桜まつりが中止となった東京・上野公園では、近くの盆栽販売所に桜の盆栽の特設コーナーが設けられ、自宅で桜を楽しもうという人たちの人気を集めています。香川県三豊市では、入山が禁止されることになった紫雲出山(しうでやま)の桜を多くの人に見てもらおうと、市の観光交流局が、満開を迎えた桜の動画を撮影しインターネットで公開されるそうです。
 
 また、気象会社のウェザーニューズでは「お花見VR」というサイトで、昨年までの映像ですが上野公園や大阪城公園など全国の桜の名所の映像を無料公開しています。

 桜の盆栽を飾ったり、インターネットで満開の桜の動画を観たり、家の中で家族と一緒にお花見気分を楽しむのはいかがでしょうか。でも、家に閉じこもってばかりいるのもという方は、しっかりマスクをして散歩をかねて桜を観に出かけるのもいいかもしれませんね。こういう時こそ自分にとって大切なものが何か、見えてくるかもしれません。(まーちゃん)

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馬淵澄夫
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