私は、10月下旬に召集される見込みの臨時国会で、会派からの推薦を受け、衆議院決算行政監視委員会の委員長に選任される運びとなりました。
◆決算行政監視とは
衆院常任委員会で野党議員が委員長となるのは2委員会だけで、決算行政監視委員会はその一つとなります。委員会で審議されるのは大きく分けて2分野です。第1に、国の予算が適正に、また効果的に使われたかを審査する役割です。決算審査の意義は、結果を後年度の予算編成や政策遂行に反映させることにあり、予算と決算は表裏一体の関係にあります。その意味で、予算委員会と並んで非常に重要な委員会であり、国政の幅広い分野が審議対象となります。
委員会のもう一つの機能は行政監視であり、これは行政により法律が適正に執行されたかどうかを審査し、公務員の不正不当な行為を防止する目的を有します。残念ながら、文書改ざんや情報隠ぺいなど公務員の不正行為が後を絶たない状況があり、国民の行政への不信感は高まっています。行政を担うのは内閣であり、時の政権です。内閣が法律を誠実に執行するという憲法上の義務に違反していないかどうかをチェックするのが国会の役割で、その中心が決算行政監視委員会です。これも極めて重要な役割です。
◆実のある議論を目指す
このような重要な委員会で、委員長としての職務を担わせて頂くことになりました。今まで国務大臣、政務三役、首相補佐官、特別委員会委員長と国会、政府において様々な職責を果たして参りましたが、新たな大任です。今までの委員会活動のように、質問者として政府の矛盾を質し、新たな案を提示するのとは違った、適切な議事進行を通して委員会全体の質を上げる役割は、新たな挑戦でもあります。昨年来の予算委員会委員としての経験からも、大臣のおよそ質問に答えていないはぐらかしの答弁や、時間の引き延ばしとしか言えない事務方の長い答弁が繰り返され、たびたび委員会が紛糾し、実のある十分な審議ができていなかった印象があります。そして、それは委員長の議事進行の差配の稚拙さに大きな責任があったように思います。
今まで疑問に感じた委員会委員長を反面教師にして、委員会としての本来の役割が十分機能するよう議事進行を行い、明快で実のある審議が行われるように徹底します。それが、野党議員として委員長に就任する意義だと考えています。
◆解散は先延ばしか?
臨時国会召集と密接に絡み合うのが政局です。臨時国会召集は今月26日と遅くなる見込みで、50日間程度と非常にタイトな日程です。その間、コロナワクチンの健康被害に関する補償法案や、イギリスとの経済連携協定承認など重要議題が目白押しです。当初国会冒頭の10月解散も想定していましたが、これはなくなり、年内解散も国会日程がタイトになったことから事実上難しく、すでに年内解散は見送りで年初早々解散との声も聞こえ始めています。老獪な菅総理は、解散カードを野党のみならず、与党内の引き締めとして政局に利用していくものと思われます。臨時国会では、総理のペースに飲み込まれずに、自らの役割を着実に果たし上げていきます。
スタッフ日記 「祝日のない10月」
9月の4連休が終わり、いよいよ空も高くなって秋の気配が漂ってきました。
コロナ禍の今年は、例年と違い行楽や運動会とはなかなかいかないものですが、それでも秋は祝日が多い季節で、連休を楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。月単位のカレンダーをめくって、本来平日の日が祝日として赤くなっていると、思わず笑みがこぼれます。
さて、今年の秋はどうだろうと思って、先日カレンダーをめくったところ、10月の平日はびっしりと黒で埋め尽くされ祝日無しの月であることが判明しました。東京オリンピックの関係で体育の日がスポーツの日となり、7月に移動したことが原因で、年間トータルでは休みの数は同じといえ、何故か損をした気分になってしまうのは、10月は3連休というイメージが過去の記憶に染み込んでいるせいでしょう。
1年の祝日バランスを考えると、なかなか良い配置だと思います。正月休み明けの一休みとしての1月の3連休に始まり、疲れが出始める2月、3月にも祝日があり、ゴールデンウイークでしっかり休養を取った後の6月は祝日無しで少しハード、それを乗り越えれば夏休みは近く、夏休み後、季節の変わり目で体調変化が起きやすい秋にも適度に連休が配置されています。
2020年、イレギュラーな今年10月に体調を崩さないよう、皆さま、くれぐれもお気を付け下さい。
さて、政治の世界では秋冬の衆院解散総選挙も噂される昨今、こちらはなかなかカレンダーの予定のようにはいかず、いつもイレギュラーというのが現状ですね。(アタリ)