第937号 コロナが変える国と地方

 12日、コロナ対策の第2次補正予算が成立しました。野党が求めていた家賃支援や学生への給付等が盛り込まれたことは評価できますが、不透明な委託費の中抜き問題、遅れに遅れている現金給付、多額の使途不明な予備費など問題点は山積みです。

◆遅れる地方への交付金
 その中で、今回私が質疑に向けて用意していた論点に、2次補正で2兆円が計上された「地方創生臨時交付金」があります。これは、多くの自治体が休業要請を行った店舗への協力金や、家賃支援などに充てようと考えている交付金です。よって、支給には何よりスピードが重要です。

 ところが、1次補正の例によれば、自治体が国に実施計画を提出し、政府が1か月をかけて計画を確認した後、さらにそこから各官庁に予算が移され、自治体は各官庁に申請書を提出した上で確認がなされ、ようやく支給が始まる煩雑な手続きが求められます。実際に事業者に現金が渡るのはその後です。2次補正分の全ての交付が行われるのは夏どころか秋にずれ込むことが予想され、まず、スピードという点で全く話になりません。

◆国に縛られる地方
 そして、自治体による実施計画は、自由度の高いものと政府は説明していますが、実際は休業補償や職員の人件費には使えないなどの制約が多く、政府が事前に用意したメニューに沿って策定されるものであり、要は国が上位に立って、地方が指示に従い受け取るものに過ぎません。

 コロナ対策は一貫して、地方が国に先行する形で進んできました。地方の中小事業者や医療機関、地域住民のニーズを把握しているのは自治体で、迅速な対応が可能だったからです。しかし、国の発想は、旧態依然とした、国が上位に立ち、指示の下に地方を統制する関係を基礎としています。これこそが、国と地方の関係の構造的問題で、「地方創生臨時交付金」はその象徴と言えるものです。

◆コロナ後の分散型社会へ
 ポストコロナの社会は、こうした国と地方の関係の見直しが迫られます。コロナの大都市での感染拡大や、遅れに遅れた政府の対応は、人口と行政の東京一極集中が限界に来ていることを改めて明らかにしました。今後目指すべきは、東京への一極集中を見直し、国と地方がそれぞれ自立して行政を担う分散型社会への移行です。

 そのためには、国が地方を管理する交付金のシステムを見直し、自治体が自由に使える財源を確保して、機動的な行政を作っていかなければなりません。私が民主党政権時代に取り組んだ、自治体が自由に使い道を定められる「一括交付金」の復活が、ポストコロナ時代にこそ必要です。まずは、「地方創生臨時交付金」をその第1歩とすべきです。交付金支給の手続きはこれから始まります。煩雑な手続きを省略して、素早く地方へ一括交付することを粘り強く主張していきたいと思います。

 自民党政権下で東京一極集中をこのまま進めるのか、地域分散型社会の形成へと方針転換するのかは、コロナ禍で浮かび上がった大きな政治の争点です。ポストコロナの国家戦略としての地方分権の重要性を説き、野党の一つの旗印とすべく活動して参ります。

 

スタッフ日記 「ツートンカラー」

 マスクがしんどい季節になって参りました。最近では「マスク熱中症」や、「マスク肌荒れ」という単語がテレビからも聞こえてきます。

 加えて、いつもメガネの私には「くもり」の問題も深刻です。湿気が多くて雨の日が続くこれからの季節、見た目がダサいばかりでなく前が全く見えない、真っ白でキケンな「濃霧警報」の中、毎日を過ごさなくてはなりません。

 ただ、メガネを外すと別の意味で「見えない」ので、子どもの頃、橘家圓蔵さんのCMで見た「メガネクリンビュー」をどこかで入手すべきか本気で検討しています。

 そしてこの間、もう一つ夏マスクのリスクに気付いてしまいました。

 ズバリ、日焼けです。

 毎日強い日差しの中で鼻の下を覆うのですから、油断すると夏が終わる頃には顔の上半分が黒、下半分が白、という一人オセロのような状態になりかねません。

 腕にできる「半袖焼け(ポッキー焼け)」なら、秋口以降は長袖で隠してしまえば、それほど気になることもないでしょう。しかし、顔の場合は勝手が違います。

 食事のときなど隠すわけにもいきませんので、夏が過ぎて秋になり、冬がやってきても、メラニン色素が抜けるまではツートンカラーの顔をずーっとさらし続けることになります。さらにマスクをし続けるならば、白と黒の格差はどんどん広がるばかりで、私のように日焼けの治りにくい体質の者にとっては、まさに阿鼻叫喚というより他ありません。

 とにかく今年の夏は日やけ止め!屋外に出ることが多い皆さん、出ざるを得ない皆さん、一緒に乗り切りましょう!!(シズ)

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馬淵澄夫
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