トランプ大統領は、ガザでの戦闘を停戦に持ち込んだのに続いて、ウクライナ戦争を終わらせる努力を続けている。8月15日には、アラスカでプーチン大統領と首脳会談を行ったが、ウクライナのゼレンスキー大統領の主張とロシアの要求の妥協を図るのは困難を極めている。 トランプの主張がコロコロと変化するので、ヨーロッパ諸国も頭を痛めている。プーチンに対して妥協的な態度を示したり、強硬姿勢を見せたり、日替わりメニューのような有様である。ある意味で、原則がない。 トランプは、ロシアとウクライナの双方に、「現状の前線で停戦すること」を求めたという。しかし、トランプの要求通りにすれば、ロシアがウクライナ東南部を占領したままの停戦となってしまう。 ところが、 トランプは、9月23日、ニューヨークでのゼレンスキーとの会談後、「ウクライナは、ヨーロッパの支援があれば、元の姿を戦って勝ち取る状況にある」とSNS に投稿した。プーチンへの不満からか、ウクライナ領土の一部をロシアに割譲することを示唆していた従来の方針を転換したような発言をしたのである。ところが、それから1ヶ月も経たないのに、また主張を変えている。 今のトランプは、ロシアが戦争に勝っているし、経済も好調だという認識で、負けているウクライナが譲歩しなければ、ロシアによって滅ぼされると考えているようだ。 トランプにとっては、条件がどうであれ、とにかく停戦することが大事だということである。 トランプは、ゼレンスキーとの会談後、SNSに「私は、プーチン氏に強く促し続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
どうなるウクライナ停戦
舛添要一