我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。
本日、千葉県議会では総務防災常任委員会と健康福祉常任委員会が開催されており、所属する総務防災常任委員会にて付託された議案、請願の審査、質疑等を行いました。
私からは県庁舎におけるトイレの整備状況について、質疑を行いました。
【水野質問】
県庁の本庁舎、中庁舎、議会棟などには4,000人を超える県職員が働いており、また、毎日多くの来庁者、県民が訪れています。しかし現状では和式トイレも多い状況となっています。
議会棟は、会期中には多くの傍聴者がお越しになり、また、女性議員も私が初当選した時と比較すると増加しており、一部の洋式トイレに利用者が集中するなどの状況が生じています。このため、利用者の利便性及び庁舎の環境改善の観点から、県庁舎のトイレについて、洋式化を進めていくべきと考えます。
県庁舎におけるトイレの洋式化の状況はどうか。
また、今後どのように対応していくのか。
【答弁】
●県庁舎の便器数は本庁舎が112,中庁舎が106、南庁舎が38,議会棟が46の合計302の便器がある。
●トイレの洋式化率は本庁舎が43.8%、中庁舎が38.7%、南庁舎が57.9%、議会棟が50%となり、県庁舎全体で44.7%になっている。
●今後の対応について、県庁舎等のトイレは、来庁者の利便性向上や執務環境の改善などの観点から、洋式化を進める必要があると認識しており、優先順位を付けて、順次洋式化を進めていきたいと考えている。
ということで、私からは執務環境の改善等も含め、44.7%の洋式化はあまりにも進んでいないので予算化して順次、洋式化するように要望しました。
また、多機能トイレについても質問。
県庁舎の各棟に、多機能トイレはありますが、まさに今定例会で上程されている「千葉県多様性が尊重され誰もが活躍できる社会の形成の推進に関する条例案」にもあるように、トイレにおいても多様性が尊重される時代になり、パブリックトイレには性別を問わず利用できる男女共用トイレが少しずつ増えはじめました。
今後、例えば多様性条例が可決し、行政が様々な施策を展開していく中で、男性トイレ、女性トイレ、男女共用トイレや障がいの方向けや異性の介助ができる多機能トイレなど、県庁や県有施設においてもトイレの配慮がもっと大切になってくる可能性もあります。
それだけではなく、厚生労働省の決定により法定雇用率は2026年度より、民間企業は2.7%、国および地方公共団体等は3.0%、教育委員会は2.9%へと引き上げられる見込みから、障がいのある方々を積極的に今後も雇用していくことを鑑みると、誰もが働きやすい環境を作っていくことは必須であると考えます。
県からの答弁では、多機能トイレはスペースを要することなどから時間はかかるとはいえ、前向きな答弁をいただきました。
仮に多様性条例が制定したあと、トイレの在り方が変容しつつある中で、時代の流れや多様性の考え方によって設計にも影響が出てくることから、適切にニーズを把握し、多様性の尊重を掲げる行政側は障がいのある方々や高齢者、お子様や介助が必要な方、すべての方にとって使いやすいトイレを整備するべきという一方で、プライバシーに配慮したつくりであることも非常に重要になってきます。
そこで、まさに今議会に県が提案している条例案及び多様性に関する職員の理解促進について、どういう取り組みを行っているのか伺いました。
県では職員に対し、障がいのある方への理解を深める研修や女性職員が活躍できる職場環境づくりに向けた研修、ダイバーシティの考え方を学ぶためのセミナーの開催などをしているとのことです。
多様性を尊重すること、多様性に寛容な社会であることは重要です。一方で、規律も守ることも担保しなくてはなりません。
今議会に上程されている条例案は県民から様々な懸念も示されていること、そして何よりも多様性尊重に関する施策を今後、策定・実行していくのはまさに職員の皆様であることから、全庁的に職員一人一人が条例案の本来の趣旨・目的を正しく理解していくことが大切であることを強調しました。
また、防災危機管理部においても、多様性を尊重する条例が可決された際は、災害時における障がい者、女性、高齢者、子ども、外国人、宗教等、あらゆる方々への配慮や理念の共有もさらに必要になることから、実際に避難所運営にあたる市町村へのフォローもお願いしました。
今定例会で多様性尊重条例案の議論が白熱しておりますが、本日、改めて、我々『千葉政策議員団』は冨澤総合企画部長に要望書を提出させていただきまして、今後も施策の展開にあたっては、県議会・県民へ丁寧に説明をしていただき、我々・議員とも協議をしっかり行っていただきたい、と要望させていただきました。
明日は、条例が付託されている総合企画常任委員会が行われ、我が会派からも石川りょう議員が委員として臨むことになっています。
建設的な質疑を行い、県民の皆様にご納得いただける形で議会に取り組んでまいります。