こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
本日から参議院では、2日間に渡る予算委員会が行われました。
が!なんとその前日の14日夜に、災害対策に係る集中審議が追加されました。
参院予算委、台風19号の追加審議決定 自民延期に応じず
https://mainichi.jp/articles/20191015/k00/00m/010/066000c
「国会日程は直前に決まる」ということは聞いていましたが、休日の夜に翌日の質疑が決まるとか本当に衝撃です。。
しかも、そのプロセスがかなり不可解。
そもそも野党サイド(この場合、筆頭野党の立憲国民会派を指します)は、今回の災害に鑑みて、予算審議を「延期」することを求めていました。
国会で質疑が行われるとなると、多くのマンパワーがそこに割かれますから、この主張は個人的・部分的にはわからなくもありません(※維新としては延期に反対)。
しかしながら、自民党はこれを拒否。こんなときだからこそ迅速に審議を進めて予算を早く組むべきだ!という主張です。
でまあ、そこまでは双方の主張を理解できるのですが、なぜかその話し合いの末に「追加で集中審議」が行われることになったわけです。
?????
だって、野党の主張は「負担を減らすために審議を延期すべきだ」だったわけです。それで勇んで話し合いに臨んだ結果、むしろ負担を増やす集中審議が追加されているという…。
集中審議追加の提案は自民党からと報じられていますが、
「延期すべき」⇔「むしろもっと審議すべき」
という主張がぶつかったなら、間を取って現行スケジュールのままという結論になってもおかしくなかったはずです。
集中審議を飲んだ野党サイドにどんな思惑があったのか不明ですが、朝イチの集中質疑は質問時間の多くを自民党・二階幹事長の台風被害を「まずまず」と表現した失言問題の追及に充てていて、ああこれをやりたかったのかな…と絶望的な気持ちになりました。
結局、自分たちの質問時間が増えて、追及パフォーマンスができれば野党にとってプラス(?)になりますから、「災害対応に集中するために審議を延期すべき」という野党の主張そのものが、それこそパフォーマンスであり本気ではなかったということなのかもしれません。
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前日(それも休日!)のほとんど夜に質疑が決定して、翌日の朝に審議となれば、どれだけの担当職員が呼び出されて徹夜で想定問答を書いていたのか…と思うと、いたたまれない気分です。
厠文書なので信憑性不明ですし、金曜日に通告レク済みのものを週末に修正している模様ですので字面だけ見ない方が良いと思いますが、少なくとも官僚の相当数が連休中に働いていることが窺われます。こういうのきちんと正規の情報を開示した方が健全ですよね。 pic.twitter.com/qrldbGeKzU
— Koji Matsui 松井孝治 (@matsuikoji) October 15, 2019
災害まで日程闘争に使うの、止めないか。人間の最も醜い部分を見せつけられて、辟易するよ。
最初から離席を認め予定通り予算委をやればいいのに、君たちが延期延期と騒ぐから、災害集中まで立ち上がってしまった。これで、ただでさえ不眠不休で被災地支援に当たっている官僚諸君は昨夜も徹夜。
最悪。 https://t.co/UKFq5m1bRb— 足立康史 (@adachiyasushi) October 14, 2019
すでに多くの方が指摘する通り、元より連休を挟むタイトなスケジュールに加えて、今回のような急な審議追加があれば、現場で何が起こるかは火を見るより明らかではないでしょうか。
こうした背景には、地方議会にはない国会独特の「日程闘争」があります。
つまり、「なるべく野党に活躍の場を与えず、滞りなく日程を進めたい政府与党」と「法案を通さず『時間切れ引き分け』を狙いたい野党」という対立構図です。
会期が終わってしまうと、法案が成立せずに流れるというルールを含めて、やはり国会審議のあり方を見直すべき時に来ていると感じざるを得ません。
説明できない、質問通告書の中身も明かさない。決死の思いでネット告発した官僚の皆様の証言とどちらに理があるか、これで完全にわかりましたね。 / 国民・森裕子氏「終わった話」 質問通告 詳細説明応じず (産経ニュース) #NewsPicks https://t.co/OKB6YdgmVV
— 音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区) (@otokita) October 15, 2019
過日に取り上げた「質問通告」の問題についても、当該議員や政党は不誠実な態度を貫いています。
与党も野党もやる気がないというのであれば、やはり「第三極」の維新が突き上げていくしかありません。
どうしても優先順位が低くなりがちな国会改革についても、しっかりと声を上げて闘って参ります。
それでは、また明日。