成立した「新型コロナ特措法」では不足。補償施策と出口戦略のセットで描け

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

昨日・一昨日と国会審議は混乱と停滞が続いておりましたが、本日の参議院本会議にて「新型コロナ特措法」が成立しました。

ここに至るまで、我々は補償に関するイベント自粛やその補償に法的拘束力を付することを提案し、また国会の事前承認なく緊急事態宣言が行えることに懸念を示してきました。

参考過去記事:
不十分な与党案には、しっかり提案。法改正で法的拘束力と確かな補償を!

https://otokitashun.com/blog/daily/22786/

しかし残念ながら上記の2点は法律の中には書き込まれず、「附帯決議」という形で採用されることになりました。

「付帯決議」は国会の意思を表明し、その後の運用について一定の影響力が発揮できるものの、やはり正規の法的効力を持つものではないため、この結果は極めて遺憾ではあります。

しかしながら、現在はいつ「緊急事態」に突入するかわからない国難の状況であることに鑑み、一歩前進として賛成するという結論に至りました。

緊急事態に対応できる法的な背景が整いましたが、イベント自粛延長にかかる問題はまだ何も解決していません。

大阪ではすでに、国に先駆けて「出口戦略」を描き始めています。経済を再生させるためにも、補償施策と出口戦略のセットは極めて重要です。

今回、「附帯決議」までしかたどり着けなかった力不足を反省しながら、来週以降の国会審議で政策提言を続けて参ります。

またここに至る国会の混乱の中で、参院では維新を含む野党が審議拒否をする一幕がありました。

野党側 法相答弁に反発 審議応じない認識で一致 与野党が協議
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200312/k10012327291000.html

こうした通称「国対」と呼ばれる国会対応は、俊敏性が求められることから議員全員で議論する機会・時間はなく、幹部や国対の担当者に一任されているのが多くの政党での実情です。

今回、法の支配を歪める検察長の定年延長はもちろんのこと、その解釈変更の背景として

「東日本大震災の際に、福島県いわき市から検察官が最初に逃げた」

という謎の答弁を繰り返した森法務大臣の問題は、極めて重大だと思います(なので、仮にこれから参議院に問責決議が出れば、賛成すべきだとも思ってます)。

よって私はこの法務大臣の重大な瑕疵に鑑み、「関連する予算委員会・法務委員会は止めるのもやむなし。だが、それ以外の審議には応じるべきだ」という考えでした。

ただ党内でも、

1.審議は審議としてすべて応じるべき
2.予算と法務以外は応じるべき
3.コロナ対策の審議のみ応じ、他は拒否すべき
4.すべて審議は拒否するべき
5.その他

と様々な意見やグラデーションが混在し、その中で難しい総合的判断があったものと思います。

最終的な判断に対しては、支援者の方々から様々なご意見・ご指摘があり、重く受け止めています。

国会対応についていただいた意見をしっかりと咀嚼し、私も党内外で自分の意見をできる限り伝え、また実現できる力をつけていきたいと存じます。

それでは、また明日。

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