茶番劇にすらならず?与野党が「臨時国会なし」で握り、国会はお盆休みに突入確定

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

8月も党の部会や政策づくりで毎日国会に登院しておりますが、臨時国会があるのかないのか、先週から情勢が注目されておりました。

そして本日5日に行われた与野党国対委員長会談。与党は臨時国会の開会に難色を示しており、しばらくは平行線をたどるかと思いきや…

19日から閉会中審議 与野党合意
https://www.news24.jp/articles/2020/08/05/04694297.html

なんと!臨時国会は行わず、19日から閉会中審議(一部の委員会だけで審議を実施、総理登壇はなし)で早々に合意がなされてしまいました。

これは正直びっくりしましたし、上記の報道によると野党内からも不満の声が上がっているようです。

>野党内からも「早く妥協しすぎた。国民に説明がつかない」との声も上がっていて、感染拡大への不安が広がる中、安倍首相が出席する国会審議は見通しが立っていません。(強調筆者)

これに対しては野党の国対関係者より、

「臨時国会開催の要求を下げたわけではない。そのボールを持っているのは内閣(行政府)。今回の国対委員長会談では、国会(立法府)の中で話をつけただけだ」

という抗弁が出ているようですが、いやなんで立法府サイドがあっさり妥協しているんでしょうか??

ボールの受け取り手は確かに与党(国会)・内閣(行政府)と2つあると思いますし、臨時国会を開かない内閣は憲法上の観点からも大いに問題があると思います。

しかし臨時国会を求めている方の投げ手は一つであって、それが片一方とでも妥協して手を結んだのであれば、世間一般から見れば「話がついたのだ」と思われても仕方がないですし、交渉力・突破力も激減することは間違いありません。

橋下徹氏が指摘するように、野党サイドは特措法の改正に的を絞って国会開催の要求を続けるべきでした。そうなれば、追い詰められるのは与党側だった可能性が高いと思います。

政府与党は、まずは特措法改正のために国会を開くべきだ。野党も国会が開かれた機会をとらえて政府を徹底的に追及したいだろうが、そこは国民のために我慢すべきだ。野党は少数者なのだから、自分たちの主張が100%通るものだと思ってはならない。

野党は、政府与党のGo To キャンペーンのやり方や感染症対応について追及したいネタは山ほどあるだろう。しかしそれらの徹底追及は、ちょっと後に思う存分やればいいではないか。

「今は、国家を適切に動かすための特措法改正のみに集中する。その他の政府の追及はやらない」。このように野党が主張すれば、政府与党は国会を開かない理由が立たない。
(上記記事より抜粋、強調筆者)

結局それをやらなかったのは、ビジネス野党も与党も国会を実は開きたくないと腹の中で一致していたからです。

一部野党は「安倍政権下で特措法を改正することには反対」と根強く論陣を張ってきました。

そしてこれから特措法改正をやって感染症対策が進んだとしても、与党の「手柄」になるだけで望ましくないという考えがあるのでしょう。

一方の政府与党も、国会審議の中で追及されたくない。支持率を落としたくない。そのためなら、本来やるべきである特措法の改正は犠牲になってもかまわない…。

こうした党利党略の中で、本当に必要な法改正が行われない・国民の利益が置き去りになる我が国の国会は、本当に唾棄すべき状況に陥っていると思います。

19日から閉会中審査が細々と始まるとしても、来週から完全に国会はお盆休みに突入です。

日々国会対応で追い詰められている官僚の皆さまには明るいニュースなのだと思いますが、それで喜ばれてしまう国会も本末転倒と言えます。

特措法の改正や追加経済対策など、議論すべきことは山積み。政府与党もビジネス野党も機能しない現状を突き上げるべく、維新は早急に新たな提言・法改正案を出すべく動き出しています。

国会全体を動かせない力不足を心から不甲斐なく感じておりますが、世論の力をお借りして少しでも状況を好転させるべく尽力をして参ります。

それでは、また明日。

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おときた駿
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