トランプ大統領ツイッターアカウント、永久凍結。言論の自由と民間プラットフォーム規制の難しさ

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

暴徒による議会選挙などで混迷が続いていたアメリカ政治ですが、ついにトランプ大統領のTwitterアカウントが永久凍結され、大きな衝撃が走りました。

これは本当に、難しい問題です。難題中の難題。

私は表現の自由・言論の自由を最大限の重んじる政治思想の持ち主で、当然、抵抗があります。

またアメリカも憲法で言論の自由を強く謳い、そこに誇りを持ってきた国家・国民でした。

「国家が権利を制限しているのではなく、一民間企業の判断だから自由ではないか。言論の自由とは無関係」

という意見もありますが、それは少し短絡的です。

TwitterなどのSNSがもはや言論プラットフォームになり、公的な性格を帯びていることが明らかである以上、これは言論や表現空間に及ぼす影響は多大であると判断するべきでしょう。

しかし一方で、一連のトランプ大統領の言動には看過できないものがあり、今回の暴動の引き金となったことは明らかです。(私はトランプ政権の4年間は評価していますが、大統領選挙後の態度についてはまったく支持していません)

死者まで出るほどの暴動とその言動の関係性が明確であれば、混乱が収まるまでは発信を凍結することは許容されるのではないか…

しかしそれを許容すれば、言論の自由は恣意的判断によってどんどん狭められていくのではないか…

そんなことを考えていたら、一時停止から一気に永久凍結・追放へ。ここまでくるとやはり、行き過ぎではないかと感じています。

1月20日には政権移行というタイミングが見えていますから、そこまでの限定的なアカウント停止で乗り切ってもらえていたら…と思えてなりません。

覆水盆に返らず、ですが。

あくまでトランプ大統領に対する今回の対応は、影響力が大きすぎることに鑑みての例外的措置なのか。

それともFacebookやTwitterなどのプラットフォームが、政治家の発言を時に制限することが常態化してしまうのか。

ネット言論空間はいま、大きな岐路に立たされています。

本件については米国内での有識者による議論も含めて、引き続き私も注視してまいります。

結論めいたものがなく申し訳ありませんが、本日はこんなところで。

それでは、また明日。

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