年金は「破綻しない」けど「セーフティーネットとしては機能しない」不都合な真実。今こそベーシックインカムを視野に抜本改革を

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

政治の対立軸は「右派VS左派」とか「成長重視VS分配重視」など多岐に渡るわけですが、そのうち特に我が国で重要な一つが

「漸次改善VS抜本改革」

であり、まさにここが自民(漸次改善)と維新(抜本改革)の根本的な政策思想の違いです。

本日の衆議院質疑では、藤田文武代議士がその抜本改革プランである「新・所得倍増計画(仮称)」の一端を披瀝し、政府に対して画期的な提案を行いました。

その内容は多岐に渡りますので上記動画もぜひご覧をいただくとして、本日のブログではまず「年金」部分にフォーカスしながら取り上げます。

この20年間、我が国の所得はジリ貧状態を続けています。

さらに問題なのは、「可処分所得(≒税や社会保険料を除いた、自由に使えるお金」の減少が著しく、所得との差が開き続ける状態になっていることです。

この原因は明確で、所得は増えないのに税・社会保険料の負担が増え続けているからです。

特に「増税」については激しい議論になるのに、主に現役世代のみが負担する年金等の社会保険料については、注目すら集まらぬままなし崩し的に上げられ続けてきまいた。

そうまでして政府が維持しようとしている社会保険制度、特に年金は、果たして今後も持続可能なのか。

すでに現時点で、「低年金」と言われる4万円以下の受給者は約150万人、5万円以下だと約250万人も存在します。

これでは生活が成り立たないことは勿論、この数は今後も増え続ける可能性が高いと見込まれています。

「年金は保険制度なので、破綻しない」

と政府や一部の有識者は主張し続けていますが、これはあらゆる意味で不正確&不誠実です。

確かに保険制度ですから、「入と出(収入と支出)」をバランスさせれば「破綻」することはありません。

しかし、賦課方式(世代間の負荷方式)で運用されており、超少子高齢化が加速度的に進む我が国において破綻を避けるために「入と出」をバランスさせれば、社会保険料の増加か給付額の減少を避けることは不可能です。

となると、ますますこの年金で生活できる人は少なくなるわけで、もはやそれでは「社会全体のセーフティネット」としては機能しません。田村厚労相もその点は「これからの課題」として認めています。

では、どうするか。

すでに半分を税金として突っ込んでいる現行の年金制度に、さらに手を入れてなんとか延命させるか。まったく新たな仕組みで、我が国の「チャレンジのためのセーフティネット」を再構築するか。

私たちは先行き不透明な「延命」を選択する政府与党に対して、給付付税額控除またはその進化版とも言える「ベーシックインカム」を抜本改革として提示します。

すべての社会保障制度を一本化するという乱暴なものではなく、統合できる部分を簡素化・合理化し、コロナのような緊急時にもセーフティネットとして機能し、人々の「再挑戦」を後押しするという制度設計です。

この詳細は、この抜本改革案策定プロジェクト事務局長でもある、藤田文武議員のブログも併せてぜひご覧ください。

維新が考えるベーシックインカム論と「新・所得倍増計画」について
https://fumitakefujita.com/activity/2504
有事に対応できないセーフティネットを大改革せよ!2回目の定額給付金の是非は?今こそベーシックインカムを軸に、新しい時代の社会保障の議論を始めよう。
https://fumitakefujita.com/activity/2597

他にも私たちは、「消費税の減税か否か」「年金制度かベーシックインカムか」などの単一イシューではなく、労働市場改革や規制改革などをパッケージで考案しています。

私たちの「政権構想」とも言うべき改革プランです。

細部については党内でもさらに議論を重ね、衆院選までには政権公約マニフェストとしてテキスト・文章でも披瀝できる予定です。

漸次改善か、抜本改革か。

今の自民党、政府与党に対してもうひとつの選択肢を示せるのは私たちだけであるという自負の元、引き続き今国会でも建設的な議論に臨んでまいります。

それでは、また明日。

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おときた駿
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