こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
私も応援に入った埼玉県戸田市議選ですが(応援した候補は次々点惜敗)、話題のスーパークレイジー君が初当選、その後も意義申出において問題が噴出するなど異例の展開になっています。
埼玉県戸田市議会のスーパークレイジー君議員@makoto__9999 が記者会見。同議員は「居住実態」「選挙管理委員会事務局長との件」「ある宗教団体」の3点を説明。私は13分10秒すぎから質問。新たな問題も浮上した。
スーパークレイジー君議員記者会見(2021年2月18日撮影) https://t.co/8KV9mxiPji— 畠山理仁/『黙殺』(集英社文庫)著者 (@hatakezo) February 18, 2021
当選無効ピンチのスーパークレイジー君「某宗教が関係している」と反撃
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/2777823/スーパークレイジー君(以下スークレ氏)が起点となっているだけあって、多くの人の注目を集めているこの案件。
まず前提として、選挙において次点で落選した候補者あるいはその関係者が異議申立を行うこと自体は、まったく珍しいことではないしむしろ当然の権利であるということです。
私も以前、応援した候補者が「1票差」で当選し、その後に次点候補から起こされた意義申出によって結果が覆ったことがあります。この判断には納得していませんが、最終的に司法判断が下された以上は仕方ありません。
参考過去記事:
あってはならないこと。葛飾区議選の一票差当落、都の裁定でひっくり返る
https://otokitashun.com/blog/daily/17334/また、地方選挙において「住所要件・居住実態(3ヶ月以上はその自治体で生活していなければならない)」が係争となり、場合によっては後に当選取り消しとなることも言ってみれば「よくあること」です。
しかしながら今回の事態が極めて異例なのは、
・選挙管理委員会の事務局長(市職員)が予め、辞任の圧力をかけるために動いたこと
・異議申出が出される前に、市役所市民課がスークレ氏に「住民票を出せない」と何故か断っていること
・次点で落選された候補者が公明党所属であり、宗教組織による組織的関与が疑われていること(スークレ氏本人談)などの点です。
スーパークレイジー君議員 @makoto__9999 の当選無効を求める異議申出の件。取材を進めていくと、異議申出書が提出された2月15日よりも前の段階(2月3日)で水道光熱費の調査が行われていた可能性が浮上しました。立候補届出の際、候補者は居住実態について宣誓書を提出します。調査が早すぎませんか。
— 畠山理仁/『黙殺』(集英社文庫)著者 (@hatakezo) February 20, 2021
この点は戸田市議選からずっと取材を続けているジャーナリスト・畠山理仁氏が詳しく情報発信をしており、ご興味のある方はTwitter等をご確認ください。
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本当に宗教団体などが組織的に関与しているのかどうか、これは現段階ではあくまで不明です。
一方で、公平中立であるはずの選挙管理委員会や市民課の職員が、明らかに不可解な動きをしていることは非常に気がかりです。
スークレ氏いわく、選挙管理委員会の事務局長は「ある宗教の関係者だと確信した」とのことですが、これがあくまで個人の動きなのか。選挙管理委員会のみならず、市民課まで巻き込んだ組織的な行動なのか。
次点で落選された候補者が誰であれ、市役所の職員が選挙結果に肩入れするのは、言うまでもなくあってはならないことです。
もはや問題はスークレ氏の当落だけでなく、市役所全体、そして行政や選挙の信頼という根幹にかかわるものにまで波及しているのではないでしょうか。
私の地元・東京都北区のお隣で起きた事変ということもあり、戸田市には本件の原因究明と公表を期待し、引き続き本件には注目をしていきたいと思います。
それでは、また明日。