森喜朗東京オリパラ組織委員長の辞任問題は早期の決着を〜最も心配なのは有力選手の出場辞退連鎖反応。

2021年2月10日 昼過ぎ。知事室で、パソコンのブログ更新画面に向かっている。たった今、テイクアウトの鳥の照り焼き弁当(?)を食べ終わった。食休みをしながら、「直滑降ブログ」を更新する。 東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元総理の「女性理事をめぐる問題発言」が、国内外で大きな波紋を広げている。  先週の定例会見で、ある記者から、この問題に関する感想を聞かれた。が、「極めて不適切な発言だ」と述べるに留めていた。国会議員時代、派閥会長として厳然たる影響力を持っていた森喜朗元総理に、最も逆らっていた国会議員は山本一太だった。当時、改革派の若手・中堅議員にとって、森会長の言動は「古色蒼然とした自民党の体質」そのものみたいに映っていたからだ。 森会長には、皆の前で何度も(名指しで)叱られた。様々な場面で意地悪もされたが、不思議と恨みに思う気持ちはない。逆に、「ご迷惑をかけて、申し訳なかった」という感情すらある。森元総理には、とても人間的で、チャーミングな部分があるからだ。 組織委員会の会長を引き受けられたのも、日本のために尽くしたいという純粋なお気持ちがあってのことに違いない。 加えて、総理まで経験された(しかも国会議員時代には散々、ご迷惑をかけた)政界の大先輩に対して、あまり失礼なことは言いたくない。出来れば、こんなブログも書きたくない。 が、それでも、(少し心苦しいが)敢えて、こう申し上げたい。森会長には、この際、「1日も早く組織委員会の会長を辞任していただいたほうがいい」と思う。 昨晩、欧米の友人たちと電話で意見を交わした。細かいことは言わないが、とにかく手厳しかった。そう、これが国際社会の共通の見方なのだ。 電話の後、大きくため息をついた。こう思わずには、いられなかった。 「これは、誰かの面子を立てるとか、これまでの功績が云々とか、そういう次元の問題ではない」と。「ご本人が謝罪したから一件落着みたいな話でもない。謝罪会見の態度が良いとか悪いとかいうのも、問題の本質ではない」とも。 今回の組織委員会最高責任者の発言が、東京五輪・パラリンピックを目指して鍛錬を積み重ねている国内外のアスリートたちをどれほど失望させたか、選手の人たちの気持ちをどれほど傷つけることになったのかは、想像に難くない。いや、当事者ではない自分には、想像も出来な続きをみる

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