「中京都」はどこへ行った?

河村市長と大村知事は平成24年2月、記者会見をおこない、「中京都構想」実現に向けた「中京独立戦略本部」の立ち上げを発表した。

■ 中京都創設に向けた基本的な考え方(県・市資料から)
・中京都の将来像
日本屈指の産業集積地である愛知県と、大都市機能が集中する名古屋市が合体し、一体となって自立・独立を果たすとともに、強力で唯一の司令塔のもとに、二重行政を徹底的に排除しながら、道州制をも見据えつつ、世界と闘える大都市圏として発展。

・行政組織体制
世界と戦うための戦略を一元的・総合的、さらに迅速に策定・推進するため、愛知県と名古屋市を合体し、強力で唯一の司令塔として、「中京都」を創設。重複行政の検証・徹底的な排除、国からの権限、税財源の移譲を求め、域内の自立性を高めつつ、基礎自治体へ移譲。

■ ヨコイの受け止め
「中京都構想」とは、愛知県庁と名古屋市役所を統合し、広域行政を行う「中京都」と、基礎自治行政を行う市町村の再編を進めることによって、愛知県・名古屋市の権限強化と行政効率化を図りつつ、愛知・名古屋を成長させるとともに、その成長の果実を住民に身近な再編された市町村における住民サービスの拡充につなげていく構想なのだろうと推測する。

しかし...

その後の2人の微妙な関係から、再び「中京都構想」について、愛知県・名古屋市で議論されることはなくなった。一方で、アジアの大都市との激しい都市間競争に打ち勝つためには、成長力を持った大都市圏が、人材、企業、情報、資金を集め、新たな成長を呼び込んでイノベーションを起こしていく必要があり、そのための組織体制の再編・強化は急務だ。

国や地方には再編・強化の変革に向けたスピード感がなく、世界の、特にアジアの潮流から外れてしまった感すらある。日本随一のモノづくり産業の集積地愛知と、東京・大阪と数十分でつながる大都市名古屋が一体となって同じベクトルでスピード感をもって成長を目指していくことこそが、世界の大都市と同様、自立して世界の潮流をリードし、新たなイノベーションを生み出し発展していくことにつながると考えている。

今一度、これからの都市の姿について、議論する愛知・名古屋であってほしい。私も議論を仕掛けていきたい。
PR
横井利明
PR
minami758をフォローする
政治家ブログまとめ