私たちは昨日の天皇陛下の御退位と今日5月1日の皇太子殿下の御即位という歴史の大きな節目を迎えました。
平成という時代は、バブル景気とその崩壊、東日本大震災をはじめとした大規模な自然災害の相次ぐ発生、人口減少・高齢化社会への突入、インターネットやスマートフォン、AI等の新技術の急速な普及など、人々の営みや価値観が大きく変化した激動の30年間であったと言えます。今日の改元を機に時代は大きな区切りを迎え、私たちは「令和」という新たな時代への第一歩を踏み出します。
名古屋市においても、来年の東京オリンピック・パラリンピックや、6年後の大阪国際博覧会、7年後の愛知・名古屋におけるアジア競技大会、8年後のリニア開通など、社会・経済の大きな変革を迎えます。今の勢いを持続・拡大させる千載一遇のチャンスを最大限に生かし、名古屋市の魅力を国内外に発信していく極めて重要な令和の時代になると考えます。
一方、令和の時代の日本の産業界は、少子高齢化や人口減少、労働人口の不足といった日本に顕在している課題解決に、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)を採り入れた生産革新・業務効率化などが大きく進むものと思います。と同時に、プライベート重視の傾向が強まり、ワークライフバランス・働き方改革に対して従来以上の配慮が必要となるでしょう。「令和」は、人にも社会にも、より優しい時代であることが求められるとともに、行政システムにおいてもこれら要求への対応が避けられないものとなります。
最後に、モノづくり愛知と、大都市名古屋が一体となって同じベクトルでスピード感をもって成長を目指し、新たなイノベーションを生み出しつつアジアの中核都市として発展していく、そして、高齢者、障害をお持ちの方々、子どもたち、若者、女性、誰もが輝くまち、そんな未来を「令和」の時代に期待したいと思います。