都市農業振興基本法並びに同計画は看板だおれ

今日まで市街化区域内の農地は「宅地化すべきもの」として位置づけられ、固定資産税においては、宅地並評価・宅地並課税を基本としてきた。

そのため、小規模住宅用地の課税標準が6分の1に軽減されるのに対し、市街化区域農地の固定資産税の軽減が3分の1と割高なことから、固定資産税の安いアパート経営等別事業に農地を転用するといった事態が生じるなど、名古屋市内においても都市農業は衰退の一途だ。

一方、まちのなかにうるおいやゆとりのある景観をつくりだす「景観創出機能」、農業体験などによる交流が生まれる「交流創出機能」、農地や農産物を利用した教育や食育の場を提供する「食育・教育機能」、新鮮な地域産の農産物を都市住民に供給する「地産地消機能」、まちの気温を下げて涼しい空気をつくりだす「環境保全機能」、防災用地の提供・災害時に食糧や水を提供・豪雨時の洪水を緩和する「防災機能」などが見直されている。

また、国においても「都市農業振興基本法」「都市農業振興計画」「都市農地の貸借の円滑化に関する法律」などを相次いで成立させている。また、基本計画において、市街化区域内農地(生産緑地を除く)の保有に係る税負担の在り方について対策を講ずるとしながら、固定資産税については全く手が付けられておらず、不整合な状態が続いている。

そこで、名古屋市議団は、「市街化区域農地に対する固定資産税の負担軽減に関する意見書」を取りまとめ、国に対して提出する準備を進めている。
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横井利明
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