子どもの安全を守るお地蔵様が残った

国道1号線星崎二丁目交差点(南区)には、以前から交差点を見つめるように「お地蔵様」が立っている。地域の方々によると、かつて同交差点で子どもの交通死亡事故が相次いだことから、星崎学区内の四町内会の有志が資金を出して、二度と子どもが事故にあわないようにとの祈りを込めて「お地蔵様」を建立したのだという。

もともと昔の方々がお地蔵様を立てる意味のひとつには、お地蔵様を建てることにより、「お地蔵さまがいつもあなたのことを見ていますよ」といった心理から、普段より注意したり、気をつけたりするようになるといった人間の心理を利用しているといった考えもあるという。実際、子どもの死亡事故はお地蔵様設置以来、なくなったと伝えられている。

しかし、お地蔵様が建立していたJA名古屋南支店が令和5年2月10日(金)をもって営業を終了し、港東支店と店舗統合したことから、お地蔵さまを撤去する方向で話が進んでいたが、跡地を購入した久納昇辰さん(丸徳グループ会長)が、「地域を守っていただいているお地蔵様をなくしてはいけない」と、再整備費用を全額負担。お地蔵様は従来、交差点に向かって建立していたが、訪れた方が安心してお参りできるようお地蔵さまは南向きに移設。8月24日午前、関係者が集まり法要がおこなわれたもの。

お地蔵様のご加護により、末永く事故のない地域社会の実現を祈りたいもの。