「横井さん、おれ決めた。自分の得意な漫才で被災地に笑顔を届けたい。でも、被災地になかなかアクセスできない。何かいい方法はないだろうか。」
こんなご相談をいただいたのは、元吉本で10年間芸人をしていた手品師白血球こと小宮拓郎さん。現在も高齢者福祉施設や保育園などをボランティアでまわり、子どもから高齢者まで、名古屋各地に笑顔を届けている。
テレビ等で流れる被災地の現状をみて心を痛めた小宮さんは、少しでも被災者の心の支えになればと、笑顔の支援を思い立ったという。なお小宮さんは千種区で介護施設を経営したり、FM局でラジオパーソナリティとして介護系番組「小宮拓郎の笑うあんしんラジオ」という番組を持つなど手広く活躍している。
横井利明から名古屋市防災危機管理局に相談したところ、名古屋市が支援している石川県七尾市に相談。話はとんとん拍子で進み、名古屋市から派遣(ボランティア)される形で、避難場所でのお笑いライブを始めた。小宮さんは当初、「被災者にお笑いを提供することは失礼にあたらないだろうか。」と悩んだ時期もあったというが、現地でのライブは各地の公民館から引っ張りだこの状態が続き、被災地のテレビでも放映されている。2月2日からはNHKが小宮さんの活躍の様子の撮影依頼があったという。
本日、小宮さんと話をしたところ、「最初は迷いもあったけど、被災者に確実に笑顔を届けることができている。手ごたえもある。おれ、しばらく被災地で頑張りたい。」とのことだった。なお、今日から漫才師の山田邦子さんも合流したという。
人それぞれの支援の在り方がある。自分の特技を活かした支援。人のために活躍する人は本当にかっこいい。