食材価格の高騰により安価な食材を使用することで、小学校の給食が年々質素になっている問題を名古屋市会本会議においてヨコイが取り上げたのは昨年の11月28日。教育委員会は給食試食会における給食内容の充実を求める保護者の要望、有識者等の意見をもとに、子どもたちにとって給食の時間がより楽しく魅力あるものとするため、令和2年4月から学校給食費を値上げする方針を明らかにした。
■ 給食費改定案
小学校給食(月額) 現行3,800円→4,400円
中学校スクールランチ(1食) 280円→320円
■ 政令市の状況(小学校)
最高額 5,026円
最低額 3,800円
平均額 4,383円
■ 改定により
・デザート
現行週1回以下→週2回
・エビフライなど高い食材・献立
現行ゼロ→年6回以上
・牛肉の使用
現行1食3g→1食28g以上
・クロワッサン
現行ゼロ→年6回以上
小学校の調理室からも「子どもたちだからこそ、もっといいものを、そして多様な食材を提供したい。」という悲痛な声が届いていた。また、保護者アンケートでも70%の保護者が給食の値上げを「やむを得ない」と回答していた。ようやく教育委員会が重い腰を上げたが、率直に評価したい。今後は給食調理員の業務の改善、多様な給食の提供のためのスチームコンベクションの導入やブラストチラーなど衛生環境の向上に向けた投資が期待される。
■ 学校給食法
第十一条 学校給食の実施に必要な施設及び設備に要する経費並びに学校給食の運営に要する経費のうち政令で定めるものは、義務教育諸学校の設置者の負担とする。
2 前項に規定する経費以外の学校給食に要する経費(以下「学校給食費」という。)は、学校給食を受ける児童又は生徒の学校教育法第十六条に規定する保護者の負担とする。