愛知県と国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)、環境省、名古屋市は、令和2年1月11日(土)、12日(日)の両日、名古屋国際会議場において、COP10以降、あいちなごやにおいて多様な主体が取り組んできた成果を共有・発信する『未来へつなぐ「国連生物多様性の10年」せいかリレー キックオフイベント ~あいちなごや生物多様性EXPO~』を開催した。
シンポジウムでは、テレビ等でおなじみのさかなクン(生物多様性リーダー・地球いきもの応援団)の基調講演、あいちなごやの取組紹介とSKE48、MAG!C☆PRINCEのメンバーを交えたパネルディスカッションなどが開催され、また「分科会」では、「あいちなごやの生物多様性」「生態系の保全・再生」「生態系サービスの持続可能な利用」「多様な主体の連携」という4つのテーマについて、各分野の専門家によるコーディネートのもとで、先進的な取組事例等の発表やディスカッションがおこなわれた。
さらに、名古屋国際会議場イベントホールで開催された「生物多様性交流ひろば」では、NPO、企業、学生等による生物多様性のブース出展(73ブース)、生物多様性フードコート、あいち・なごやの自然・生きものフォトコンテスト写真展等が開催され、多数の県民・市民が詰めかけた。
その中でも、最も人気を集めたのは、さかなクンの基調講演。会場には1,700人の親子が詰めかけたが、子どもたちの中には手づくりの「さかなクンキャップ」をかぶっている子どもも多く、さかなクン人気を肌で感じた。さかなクンは、海底の海藻の減少によってタツノオトシゴが住みにくい環境になっており、ごみを捨てないなど、環境にやさしい生活を送ってほしいと訴えた。
自然環境の悪化に伴い、この生物の多様性が、これまでにない早さで刻一刻と失われつつある。私たち自身が、人類を含めた多くの生命にとって欠かすことのできない命の土台である生物多様性を自ら壊していることに他ならない。人間の暮らしを支える根幹である生物多様性を保全するには、単にその場の自然環境を守るだけでなく、生物多様性の恩恵を受ける社会全体で生物多様性の価値を理解し、守る行動をしていかなければならないと多くの方々が感じていたようだ。