名鉄名古屋本線(桜駅～本星崎駅間)連続立体交差化事業環境影響評価方法書説明会

1月23日(木)午後7時から午後8時まで、南区新郊中学校において、名鉄名古屋本線(桜駅～本星崎駅間)連続立体交差化事業環境影響評価方法書説明会が開催された。

■　名鉄名古屋本線(桜駅～本星崎駅間)連続立体交差化事業環境影響評価方法書説明会資料 (←click)

環境影響評価方法書とは、環境アセスメント(環境影響評価制度)において作成する文書で、概略を決定した事業計画について、適切な環境影響評価が実施されるよう、 実施する調査、予測及び評価の方法をとりまとめたもの。

「名古屋市環境影響評価条例」に基づき「名鉄名古屋本線(桜駅～本星崎駅間)連続立体交差化事業環境影響評価方法書」として名古屋市が取りまとめた。今後、事業計画の策定や事業の実施にあたっては、取りまとめた計画段階配慮事項を踏まえ環境に配慮した計画としつつ、事業を進めていくことになる。

さて、名鉄名古屋本線(桜駅～本星崎駅間)連続立体交差化事業は、桜駅付近から本星崎駅付近にかけて道路と鉄道を立体交差化することにより同区間の12の踏切を除却し、踏切による交通渋滞や踏切事故の発生、鉄道による地域分断 などの解消を図るもの。

説明会の中で、市民の最大の関心は、鉄道高架事業に伴う仮線を鉄道の東側に設置するのか、それとも西側に設置するのか。名鉄名古屋本線は線路際まで住宅が連担している個所が多く、仮に仮線を設置するとなれば、幅員6m～10m余の側道をあらたに設置することになり、場合によっては用地買収によって移転を余儀なくされる。生活や人生設計にも多大な影響を与えることになることから、多くの場合、自分の自宅が「用地買収されるのか否か」に関心が集まる。切実な問題だ。

ただ、この日の環境影響評価方法書説明会では、丁寧にわかりやすく伝えようとする名古屋市の姿勢に対し、市職員の住民の不安にきちんと答えたいという姿勢を評価する声があがった。従来は知りたいことを説明してくれないといった不満が噴出する場面が多々あったが、事実を丁寧に包み隠さず丁寧に関係住民に説明する今回の姿勢は評価したい。

【主な市民の意見と主な回答】
・桜・本笠寺地区の鉄道高架事業完成がなぜ35年後なのか。もっと早く事業を進めて。
　(回答) この事業計画から遅れることのないよう進める。
・仮線計画は決定と考えていいのか。
　(回答) そのように考えている。
・地域の分断は解消されるのか。
・鳴海地区での高架工事の様子が知りたい。参考になる。HPを探しても見つからない。
・鉄道高架事業と合わせて区画整理事業を実施する考えは。
　(回答) 区画整理事業はしない。
・桜駅での整備のあり方は。
・なぜ説明会に名鉄は来ないのか。
　(回答) 事業主体は名古屋市。工事が始まる段階で名鉄は参加する。
・最初から今回のような丁寧な説明会を開いてほしかった。
・直上方式でできない理由を教えてほしい。
　(回答) 直上方式にしても側道の買収が必要。事業費が1.2倍～1.5倍。工事期間は徐行運転の必要。
・環境アセス実施の場合、我が家を貸してもいい。いかに名鉄による騒音振動がひどいかわかるはず。
・線路の付近の住民は布団も干せない。鉄粉被害がひどい。
・駅は相対式か島式か。エレベーターは設置されるのか。
　(回答) 駅は相対式
・側道整備において幅員6m～14mはどこからどこまでか。

■　事業の概要

〇 事業延長：約3.9km

〇 対象駅：3駅 【桜・本笠寺・本星崎】

〇 構造形式：高架方式

〇 施工方式：仮線方式

〇 除却踏切数：12箇所

〇 施工順序
・先行地区　本星崎地区
・後発地区　桜・本笠寺地区

■　事業スケジュール
〇 本星崎地区　令和2年～16年
〇 桜・本笠寺地区　令和16年～36年

■　仮線計画
〇 桜・本笠寺地区　西側に仮線を設置
〇 本星崎地区　東側に仮線を設置

■　現地調査の主な内容
・工事関係車両の主な走行ルートにおける自動車交通量及び走行速 
・騒音
・振動
・安全性
・景観

■　環境影響評価方法書縦覧・閲覧について

・名古屋市環境局地域環境対策課 (市役所東庁舎5階)
　午前8時45分～午後5時15分
・名古屋市住宅都市局街路計画課(市役所西庁舎4階)
　午前8時45分～午後5時15分

・南区役所
　午前8時45分～午後5時15分
・緑区役所
　午前8時45分～午後5時15分
・名古屋市環境学習センター (中区栄一丁目23番13号伏見 ライフプラザ13階)
　午前9時30分～午後5時

・名古屋市南生涯学習センター
　午前9時～午後9時(日は午後5時まで)
※　市・区役所は土日休、環境学習センターは月休、南生涯学習センターは第2水、第4月休