金シャチ降臨

今春、名古屋城金シャチが疫病退散と復興への道に導くシンボルとして16年ぶりに地上に降臨する。

■ 金シャチ巡回展 (1)
会 期 令和3年3月20日(土)~4月2日(金)
会 場 名古屋城二の丸広場

■ 金シャチ巡回展 (2)
会 期 令和3年4月10日(土)~7月11日(日)
会 場 ミツコシマエヒロバス 特設パビリオン(久屋大通公園内)

名古屋城の金シャチは過去2回、降臨している。

■ 過去2回の金シャチ降臨
第1回 名古屋城博(1984年)
→現天守の再建25周年を記念して開催され、会期58日間中に約192万人の来場者

第2回 新世紀・名古屋城博(2005年)
→愛知万博(愛・地球博)にあわせて城内で開かれ、3カ月間で約120万人の来場者

さて、現在、名古屋城の入場者数が前年同月比で約9割の減少となっているなど、観光業界全体が感染症拡大により大きな打撃を受け、危機的状況にある。そこで、観光施策と文化施策を組み合わせ、感染症拡大の防止と社会経済活動の維持の両立を図りつつ、観光業界全体の早期復活を目指していかなければならないとの思いから、今回の「金シャチ降臨」が計画された。

しかし、「金シャチ降臨」が計画された昨年9月には、感染状況は比較的落ち着いていた時期。一方で、現在は緊急事態宣言の真っただ中。政府では愛知県に出されている緊急事態宣言を3月まで延長しようという動きもある中で、全国から名古屋市に100万人以上もの人を集めるような施策が新型コロナウイルス感染症が拡大する中で適切なのかどうか、名古屋市は非常に難しい判断を迫られる。ましてや期待していたGO TOも中断されたまま。

いずれにしても、名古屋のシンボルである「金シャチ」の力を借りて本市の観光業界全体の支援をするのは大賛成。今後、開催時期のあり方、感染拡大につながる可能性はないか、多数の観光客が名古屋に来ても感染拡大しないための方策など、感染症の専門家の意見をあらためてうかがう必要があるだろう。

■ 金シャチ降臨スケジュール
1月下旬 金シャチの取り外し工事開始
2月1日 名古屋城屋根に金シャチの取り外しのための足場・囲い設置
3月上旬 金シャチの地上への搬送(ヘリコプター使用)
3月20~7月11日 名古屋城金シャチ巡回展
6月下旬 名古屋城屋根に金シャチの再設置のための足場・囲い設置
7月中旬 金シャチの屋根への搬送(ヘリコプター使用)
8月中旬 金シャチ再設置工事終了

※ 2月中旬から名古屋城の金シャチは見えなくなります。
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横井利明
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