買い物難民は都市型小型スーパーで

食料品をはじめとした日常の買い物に困難を感じている人が増えている。この問題を取り上げたのは吉田茂議員(港区:自民)。

経産省は買い物弱者を「流通機能や交通網の弱体化とともに、食料品等の日常の買い物が困難な状況に置かれている人々」と定義。同省の最近の調査では、買い物弱者は全国で約700万人と推計し、今後も深刻化することが懸念されるとしている。

一方、農林水産省は「自宅からスーパーなど生鮮食料品販売店舗までの距離が直線で500メートル以上離れ、自動車を持っていない人」と定義している。愛知県は2010年において自宅から500メートル以内にスーパーのない人を44万6,000人、うち65歳以上の方は16万5,000人と推計し、団塊の世代が75歳以上を迎える2025年以降、さらに深刻化するとしている。

吉田議員の質問では触れられなかったが、私はこの解決のカギは「都市型小型食品スーパーマーケット」の誘致だと考えている。

例えば、東京都、横浜市、川崎市で都市型小型スーパーを展開するイオングループの「まいばすけっと」は、150~200平方メートルの売り場に、牛乳など購入頻度の高い食品や生鮮品など約2,000品目を置く。商品を売れ筋に絞ることで商品管理や品出しなど店員の負担を軽減。雑誌などは置かず、食品の売り上げが90%、生鮮食料品の売り上げが30%をを占める。売り場面積はコンビニ店舗と大差ないが、生鮮食料品の売り上げは従来のコンビニ店舗とは一線を画す。

■ まいばすけっととコンビニの違い
・生鮮食料品を充実。生鮮食料品の売り上げ割合が約30%。
・営業時間が7時~23時に限定される。
・価格設定が総合スーパーや食料品スーパーと同等。

「まいばすけっと」は、マックスバリュのような駐車場を備えた郊外型大型店舗と異なり、高齢化や人口の都心回帰に対応して、市街地の小型店舗で徒歩で買い物に行く層を狙っている。

「都市部で買い物に不便を感じる人はたくさんいる」という「まいばすけっと」の経営戦略は消費者のニーズに合致。現在では東京都内で572店舗、横浜市で170店舗、川崎市で93店舗を出店している。

大きな企業が小さな店舗を開発するというトレンドは、近い将来、名古屋でも成り立つビジネスだと考えている。すでにヨコイから関係者に打診しており、近い将来、この地域でも中学校区に1店舗程度の都市型小型スーパーが展開するかもしれない。
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横井利明
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