プレミアム商品券の効果は…
名古屋の消費回復、地域経済の活性化を図るため、市内全域で利用可能なプレミアム商品券を名古屋市は毎年発行している。これは自民党名古屋市議団商店街議員連盟(令和3年まで10年間横井利明が会長をつとめた)が名古屋市に対して、事業化を要請した結果、毎年予算化されてきた経緯がある。
■ 令和3年度名古屋市プレミアム商品券事業
1. 発行総額 80億4,000万円(67万冊)
2. 利用総額 80億1,286億円
3. プレミア率 20%
4. 販売価格 1冊1万2,000円分を1万円で販売
5. 購入上限数 1人5冊
6. 参加店舗数 8,606店舗
※ 名古屋市予算額 16億6,000万円
では市民の皆様が一体どこでプレミアム商品券を利用したのだろうか。
■ 令和3年度主な業種別プレミアム商品券利用状況(構成比)
1. スーパー 27億4,800万円(34.3%)
2. ショッピングセンター 18億7,000万円(23.4%)
3. ドラッグストア 7億8,000万円(9.8%)
4. 百貨店 6億5,000万円(8.1%)
5. その他小売店 5億7,000万円(7.2%)
6. 家電量販店 5億1,000万円(6.4%)
7. 飲食店 4億5,000万円(5.6%)
8. 医療・身の回り品 1億8,000万円(2.3%)
9. 飲食料品店 1億4,000万円(1.8%)
10. その他サービス店 5,000万円(0.6%)
11. コンビニ 2,000万円(0.3%)
12. 雑貨店 1,000万円(0.2%)
13. その他 1,000万円(0.2%)
利用状況を見ると、スーパーやショッピングセンター、ドラッグストア、飲食料品店など日用品への支出が大半を占めていることが浮き彫りとなった。つまりプレミアム商品券を利用して、なかなか普段買えないものを市民の皆様が購入し、経済が拡大したというよりも、新型コロナウイルス感染症の影響で、厳しい家計のやりくりをプレミアム商品券で補ったといった市民の姿が浮かび上がってくる。
プレミアム商品券事業の目的と実態がやや乖離してしまった感はあるものの、市民生活を支えたという意味では結果オーライかもしれない。なお、令和5年度もプレミアム商品券事業は実施する見込みとなっている。