名古屋市会では他都市ではあまり例のない「名古屋市会市民3分間議会演説制度」を設けている。この制度は、市民の皆様が議会で発言する機会を確保することにより、市民の議会への関心を高め、市民により身近で開かれた議会の実現に努めることを目的としている。しかし、ここ数年のコロナ禍のため、議会傍聴や市民3分間議会演説は中断していた。
コロナ禍も今後、落ち着きをみせることが期待されることから、名古屋市会では「市民3分間議会演説」の再開を模索。一方で、今日までの「市民3分間議会演説」の問題点も少なくないことから改善についても検討を進めている。例えば、平日昼間に実施するため、参加者が固定化するなど、日中働く市民の皆様には参加が難しいなどの課題をいかに解消するかが求められていた。
そこで、議会運営委員会理事会を中心に、市民3分間議会演説の改革を検討。DX等を活用し、自宅に居ながら、また働く方々も365日参加できる制度に改めることで、より多くの市民の参加を促すことができないか検討を進めている。早急に改革案がまとまることを期待している。
■ 名古屋市議会基本条例
第4条 議会は、市民の多様な意見を把握し、議会活動に反映させるとともに、市民が議会の活動に参加する機会を確保するように努める。また、議会活動に関する情報を市民に公開し、市民に対する説明責任を果たす。
2 議会は、請願及び陳情の審査における口頭陳情の実施、市民議会演説制度の実施など、市民が議会活動に参加する機会の確保に努める。
3 議会は、市民の意見・知見を審査等に反映させるため、公聴会・参考人の制度等を活用するように努める。
4 議会は、議会報告会を開催し、議会活動に関する情報を積極的に公開するとともに、市民の意見を把握して、議会活動に市民の意見を反映させる。