痛ましい暴走事故根絶へ~都が率先し自動ブレーキの標準装備を!~

高齢者暴走事故により、自転車に乗って公園に行こうとしていた母子が追突され、亡くなった池袋の交通事故は、大切な家族を失った父親の悲痛な思いも伝えられ、大変痛ましいものでした。昨日大津市では、お散歩に行く途中、信号をしっかり守って待っていた園児の列に衝突事故を起こした車が突っ込み、2歳児2名の園児が亡くなりました。育ち盛りのかわいい盛りの元気な2歳児の命が奪われたお母さん、お父さん達の喪失感と悲しみは計り知れず、現実を受け入れることは大変厳しいと思われます。物議をかもした、保育園園長先生の記者会見は涙なくしては見られませんでした…
改めまして、池袋と大津のあってはならない交通重大事故の犠牲者のご冥福をお祈りし、ご家族の皆様に心よりのお悔みを申し上げます。
いかに交通ルールを歩行者が守っていたとしても、ガードレールなど作ったり登下校、お散歩のあり方を検討したとしても、自動車操作ミスや衝突事故になどの予期せぬ自動車の暴走事故は避けようもありません。

では、どうしたらいいのでしょうか。

【3年前、東京都へ確認していた暴走車対策】
私は、平成28年12月第四回定例会文書質問にて「急発進による追突事故防止に向けた対応について」質しておりました。答弁は、警視庁→政策企画→青少年治安対策本部(お姐注:当時。現在は都民安全推進本部へ名称変更)とタライ回って回答を得ました。お急ぎの方は、毎度のことながら「お姐超訳」のみお読みください。

お姐「高齢者及び不注意な運転による追突事故により、死亡者が出るなど深刻な事故が続発しています。高齢者の絶対数も多く、繁華街、住宅密集地が他自治体よりも卓抜して多い東京都として、重大事故が発生する前に未然に措置を講じる必要があると考えます。ついては以下についてお尋ねします。高齢者ドライバー対策の現在の取組と課題についてご説明ください。」

都庁「警視庁では、高齢運転者に対して、加齢に伴う身体機能の低下、認知機能の変化等の自覚を促すため、高齢者向けの交通安全のつどいや街頭キャンペーン、シルバードライバー教室等における検査機器を用いた交通安全教育のほか、警視庁ホームページやラジオ、チラシなどの各種広報媒体を活用し、交通安全指導を行っています。
 また、運転免許を自主返納した高齢運転者を支援することを目的として、平成20年に「高齢者運転免許自主返納サポート協議会」を発足させ、運転免許を自主返納し、運転経歴証明書を取得した方が、生活用品の購入や飲食店利用時の割引など様々な優遇措置を受けられるよう、民間企業・団体等に対して加入を呼びかけるなどしています。
 今後も、関係機関と連携を図り、サポート協議会の更なる拡充や高齢運転者に対する相談窓口業務の充実など、総合的な高齢者の交通事故防止対策に努めていきます。」
お姐超訳:組織たちあげ啓発活動は、ちゃんとやってます!
お姐注:やりっぱなしではなく検証し、例えば自主返納率の数値目標を立てるべきでしょう。


お姐「高齢者ドライバーにおける認知症対策と課題を伺います。」

東京都「高齢運転者に係る交通事故防止対策については、高齢運転者の認知機能の現状をいかにタイムリーに把握し、その状況に応じた個別対応をとるかということが課題となっています。
 平成29年3月12日に施行される改正道路交通法では、75歳以上の高齢運転者は、3年に1度の免許更新時の認知機能検査に加え、新たに一定の交通違反をした場合には、臨時の認知機能検査の対象となります。
 その結果、認知症のおそれがある第1分類に該当したときには、臨時適性検査又は医師の診断書の提出が義務付けられ、また、直近の認知機能検査の結果と比べて機能が低下しているとき等には、臨時高齢者講習が義務付けられることとなり、認知機能の低下をタイムリーに把握して、その結果に基づく臨時適性検査や安全教育等を行うこととしています。
 そのほか、警視庁では、認知機能が低下している疑いがある高齢運転者や家族等からの相談についても、運転免許試験場や運転免許センター、最寄りの警察署交通課において相談に応じています。」
お姐超訳:機会を捉え、逃さぬよう検査、教育を実施しております!
お姐注:警察との虐待情報全件共有を求めるものと同じ状況です。事故が懸念される高齢者ドライバー情報を縦割り行政を超えて共有すべきです


お姐「免許返納要件は満たさぬものの、本来は免許返上が勧められるものの車がどうしても必要な高齢者への対策について伺います。」

東京都「警視庁では、日々の生活を送る上で車の運転が欠かせない高齢者に対して、運転に必要な認知力や判断力、注意力等が加齢に伴い低下することについて、自覚を促すための交通安全指導を継続して行っていくほか、関係機関と連携を図り、リーフレットの配布等による先進安全自動車の普及促進に向けた取組も実施していきます。
 また、車に代わる移動手段の確保に向けた取組として、引き続き、コミュニティバスをはじめとする地域公共交通網の形成と高齢者運転免許自主返納サポート協議会の拡充に向け、区市町村等の関係機関に働きかけていきます。」
お姐超訳:区市町村と連携して普及に努めてます!
お姐注:本当に働きかけが必要な方へ区市町村が周知できるよう連続事故を受けて都として確認を促していくべきです


【米国で実現した自動ブレーキ標準装備を求めていた】
歩行者側の対策にも限界があります。免許返上推進を促しても、自覚のない高齢者は実存しており、施策にも限界があります。ではどうしたたらいいのか、と合理的に考えれば、自動車の機能の改善を義務付けることが近道早道と私は考えておりました。車社会先進国の取り組みは、我が国の基幹輸出産業である自動車業界から率先して取り組むべきではないかと考え、ドライバー対策と合わせて質疑したわけです。

お姐「米国では、NHSTSA(運輸省道路交通安全局)IIHS(道路安全保険協会)にて、平成28年3月17日、自動車メーカー20社との間で、自動ブレーキを標準装備することで合意する等の取り組みを開始している。東京都では、ディーゼル車規制を平成15年10月から実施し平成18年4月に規制の基準値が強化され今日に至り、自動車及び大気における環境改善に大きな成果をあげました。このような実績を踏まえ、国に先駆けて、取組の検討をしてはどうかと考えますが見解を伺います。」

東京都「国の交通安全基本計画では、安全運転を支援するシステムを搭載した先進安全自動車(ASV)について、ASV推進検討会の下、車両の開発・普及の促進を一層進めるとしています。
 また、衝突被害軽減ブレーキ等の市場化されたASV技術については、国際的な動向も踏まえつつ、義務化も含めた道路運送車両保安基準の拡充・強化などを図るとしています。
 都としては、都民に対し、先進安全自動車に関する情報提供を行うなど交通安全の普及啓発に努めていきます。」
お姐超訳:国の動向次第ですねえ…。啓発は、ま!頑張ります。
お姐注:3年前、この時に徹底してれば、本年の池袋の事故は防げたのではないでしょうか。


【その後の自動ブレーキへの取り組みに向けて】
各メーカーも、自動ブレーキについては、標準装備であったり、オプションでの選択を用意しています。国土交通省も「乗用車の衝突被害軽減ブレーキ認定結果を初めて公表します! 」と、本年4月より取り組みを強化しています。「衝突被害軽減ブレーキの性能評価認定結果」はこちら。
自動ブレーキ
▲認定試験のイメージ(国土交通省HPより)

元祖技術立国日本の自動車メーカーの技術レベルが、相当上がってきていることはせめてもの救いです。技術は万能ではなく日進月歩ですが、各社の車種は増えている上に装備の有無は、大変に重要です。現時点では自動ブレーキ装備は別途コストがかかり、なかなか普及への自発的な展開は厳しいのです。バラマキ補助は私は許しませんが、こうした命を守る取り組みへのインセンティブを高めるためには、米国と同じくこれからは政治が後押しをすべきではないでしょうか。そのための普段からの不断のお姐の「税金の無駄遣い不正癒着をを許さない!」姿勢が生きるのであります。

【お姐総括!】
東京都では環境負荷に貢献する場合など自動車税減免の施策を実施しております。用件を満たせば、都の裁量権で、自動ブレーキ標準装備車への減免施策は理論上可能です。
自動ブレーキの義務付けはディーゼル車規制施策のように9都県市でおり組まないと意味がないと思います。まずは、東京都が率先して推進するにあたり、装備したら自動車税の軽減をするなど、前例を自ら切り拓いてまいれば、自動ブレーキ標準装備に向け、メーカー及び購入者のインセンティブをあげる、自動車税軽減は、制度上不可能ではないのです。

母子が犠牲になった池袋の高齢者ドライバーの暴走事故を鑑みても、もはや、東京都において、3年前にぬるっと答えたよううな国の動向を見て普及啓発に終始した手ぬるい施策では許されますますまい。チコちゃんではないですが

東京都、東京都議会 ぼーっと仕事してんじゃねーよ !!

お姐が、すでに警鐘を鳴らしていた暴走事故にあたり、自動車メーカーとの間で、自動ブレーキの標準装備に合意する等の取組を開始してもらうべく、お姐は猛省をし、ぼーっとせず引き続き促してまいります。

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