「千葉新政策議員団」代表質問~特定外来生物対策~

こんばんは。水野ゆうきです。

この3連休も地域活動の中で皆さんとたくさんお話したり、ご要望等をうかがいました。活動内容については、また改めて、書きたいと思いますが、我が会派の代表質問にて行った「特定外来生物」について教えていただきたい、というご連絡を複数いただいているため、今日はその内容を詳細にお伝えしていきます。

 

今回の特定外来生物については、内容をいくつかに分けて質疑を行いました。

①オオキンケイギク等、湖沼ではなく道路や庭などに散見されはじめた特定外来生物について

②手賀沼及び印旛沼等、駆除が完了した箇所に再繁茂している外来水生植物(ナガエツルノゲイトウとオオバナミズキンバイ)の対策について

③スマホアプリを活用した分布調査について

④農家への支援体制について

 

まず1つ目ですが、こちらはSNSやご近所の方から黄色い花が特定外来生物のオオキンケイギクではないか?その場合、どのように駆除をしたら良いかわからない、というご相談をいただき、写真を撮って、県に確認をしたところ、オオキンケイギクであることが判明しました。

 

2025年5月撮影@我孫子市

 

質問)オオキンケイギク等の特定外来生物について県民へ周知・啓発を行うべきだと思うが、どのように取り組むのか。

 

答弁)

●特定外来生物は生態系に悪影響を及ぼすことから速やかな駆除が必要となる。千葉県では、特定外来生物等の特徴や現状などを取りまとめたハンドブックを作成し公表。

市町村が主催する研修会やイベントに職員を派遣し講演やワークショップを行うなど、様々な機会を通じて県民への周知・啓発に努める。

特定外来生物のうち植物については、原則としてその土地の所有者又は管理者が駆除するものである。

特にオオキンケイギクは、駆除方法等の問合せも増加していることから、種の見分け方や正しい駆除方法等を記載した啓発用のチラシを新たに作成する予定

 

次に手賀沼及び印旛沼における外来水生植物対策についてです。毎年、私自身も市民団体とともに駆除作業に取り組んでおり、1年に数回、船に乗って巡回もしているために、状況を常に把握をしています。

令和6年度に対策費の予算額を倍増していただき、昨年度中に予定していた駆除範囲は駆除が完了したところですが、外来水生植物の繫殖力は相当なもので、この夏の間に再繁茂・急拡大してしまったのです。

 

 

 

2025年8月手賀沼にて現場確認

 

質問)昨年度中に駆除が一通り完了した湖沼に大規模な再繁茂が確認されているが、県として、今年度はどのような方針で外来水生植物対策に取り組んでいくのか。 

 

答弁)

●県では、手賀沼及び印旛沼のナガエツルノゲイトウなどについて、当初計画していた区域の駆除を令和6年度までに終えたところだが、既に再繁茂や新たな漂着を確認しているため、今年度は拡大のおそれがあるところから優先的に駆除を行っている。 

●より効果的に駆除を進めるため、今年度から外来水生植物の駆除を行っている市民団体と県による意見交換会を実施し、繁茂状況や駆除方法について情報共有を行う予定(新)。 

再繁茂箇所の速やかな駆除を実施するとともに、駆除を行う市民団体と連携を深め、外来水生植物の繁茂の拡大防止に努めていく。 

 

要望)

●いまや湖沼及び水田における外来水生植物は全県的に繁茂しており、毎年、外来水生植物対策については莫大な予算がかかるため、自治体だけの予算では厳しい。国に強く予算要望していただきたい。 

●大規模駆除を終えても1年足らずで急拡大してしまったことについて、県としての今後の方針を打ち出すとともに、効果的な駆除方法に関する研究等にも取り組んでいただきたい。

 

次にスマートフォンアプリを使用した外来水生植物の分布調査についてです。今年の2月定例千葉県議会における私の代表質問及び5月に開催された「令和7年手賀沼水環境保全協議会通常総会」にて、私から外来水生植物自体の特徴の周知と県民が外来水生植物を見つけた際の通報先の仕組みづくりを要望し、県は新たに『スマホアプリを使用した県民参加型の外来水生植物の分布調査』を開始しました。

この内容については、熊谷知事からご答弁をいただきました。

 

2025年6月定例会代表質問にて質疑と要望

 

質問)スマートフォンアプリを使用した外来水生植物の分布調査の実施状況はどうか。また、この調査を今後どのように生かしていくのか。 

 

答弁)

●ナガエツルノゲイトウなどの外来水生植物は、繁殖力や再生力が非常に強く、県内でも生態系や農業等への被害が問題となっている。これらを効率的に防除するためには、より多くの目で監視し、正確な分布状況を把握することが大変重要となる。 

●このため県では、県民から広く分布情報を集めるため、スマートフォンアプリを使用した県民参加型の分布調査を7月1日から11月14日まで実施しているところである。 

●この調査はナガエツルノゲイトウを含め7種の外来水生植物を発見した際に、写真を撮影しスマートフォンアプリに投稿していただくもので、8月末時点で157件の情報が寄せられた。 

この調査で得られた情報は県内分布図の更新等に活用するとともに、新たな地点で分布が確認された場合には、いち早く関係機関と共有することにより速やかな駆除に繋げられるよう努めていく。

 

最後は農業者への外来水生植物対策についてです。

外来水生植物は湖沼や河川を超えて農業水利施設に流れこみ、農業用用水ポンプ稼働時にポンプの吸水を阻害したり、パイプラインを通じて水田に侵入し、稲の生育を阻害する等の農業被害を生じさせたりするおそれがあります。このことについてもこれまで議会で取り上げてきました。

 

現場確認写真

 

そこで、県では水田、畦畔等でのまん延を防ぐために駆除のための除草剤の適切な使用を促しています。

県ではナガエツルノゲイトウ等を農業者が防除する際に水田や畦畔において使用する除草剤の購入費用も対象とする事業「農業者等で構成される組織が取り組む外来水生植物防除事業」を令和6年度に創設しましたが、昨年度の活用実績はたったの1件とのこと。

困っている農業者の負担を軽減する事業として用意をしたにも関わらず、十分に活用されていないのは、周知不足や使い勝手の悪さなど課題があるためと言わざるを得ません。

 

質問)「農業者等で構成される組織が取り組む外来水生植物防除事業」の活用を促すため、どのように取り組んでいくのか。 

 

答弁)この事業については農業者に対する更なる周知が必要であると考えており、県ではこれまでも各地域において説明会等を開催してきたところだが、さらにホームページやSNSを活用した情報発信などを進め、事業制度の周知に努めていく。

 

要望)外来水生植物によって農業者の負担が増加しているのは間違いない。実際に農家から物価高騰により除草剤の値段も高騰し、非常に困っているという相談を受けているが、残念ながら多くの農家の方々はこの事業の存在自体を知らなかった。

新規事業であり、なおかつ3分の2補助であるにも関わらず、1件しか活用されていない事実を受け止め、早急にこの制度を54市町村の担当課や農家の方々へ周知徹底し、事業の内容を使いやすくするなどし、外来水生植物の繁茂を阻止するよう、全力を尽くしていくよう要望する。

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実際に最後の内容については多くの農家からご相談を受けていることでして、YOUTUBEにアップしたところ、多くの方から知らなかったというご連絡をいただきました。

 

以下にURLを貼付しておきますので、ぜひご活用ください。