ドバイでは、2020年10月20日からドバイ国際博覧会の開催を予定している。愛・地球博の理念「自然の叡智」がいかに継承されているのか、また愛・地球博開催時からより深化した理念を調査するとともに、その果実を愛知・名古屋の施策に活かしていくのか、さらに、現在、2020年ドバイ国際博覧会に名古屋市が出展するのか否か調査検討をすすめており、その判断の材料としたいと考えている。
■ Expo 2020 Dubai
〇 会期 2020年10月20日~2021年4月21日(173日間)
〇 開催地 アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ〇 テーマ 心をつなぎ未来をつくる
〇 サブテーマ
① Mobility(モビリティ:物流、輸送、移動、旅行)
② Opportunity(機会:教育、産業、金融、農業)
③ Sustainability(持続可能性:都市、資源、気候変動、グリーン経済)
〇 想定来場者数 2,500万人
〇 参加国 192か国が表明済み
さて、国際博覧会といえば、かつて国威発揚の場であり、人々に夢と希望を与え、また新しい商品や技術発表の場所だった。しかし、愛・地球博は国際博覧会のあり方を大きく軌道修正。地球規模の課題について解決策を提案する場としての位置づけがなされた初めての国際博覧会だったと感じている。2020年ドバイ国際博覧会はその流れを受けて開催される。
■ 2020年ドバイ国際博覧会全体概要
〇 グローバルプラクティス25選
2020年ドバイ国際博覧会では、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた取り組みとして、1,175件の応募の中から25のプロジェクトを選定。ドバイ万博の旗艦パビリオンの一つ「オポチュニティ館」でテーマ展示され、展示と並行して多くのカンファレンスなどを開催する予定。
〇 万博史上最もサスティナブル(持続可能性)な博覧会を提言
以下の取り組みを行う。・クリーンエネルギーの生成
・サスティナブルな建材の使用
・水消費量の削減
・廃棄物の削減
・緑地化によるエコ効果
・啓発活動
・二酸化炭素の排出量削減
〇 100%再生エネルギーで賄う
ドバイ水電力公社(DEWA)は会場内電力の100%を省エネで賄うと宣言。うちムハンマド・ビン・ラーシルド・アル=マクトゥーム・ソーラーパークからは422MWを万博会場へ供給。万博敷地内に複数の変電所を建設、あわせてスマートグリッドの整備に投資を進めるという。