ゴールドラッシュ時代、アメリカンドリームを求めてたくさんの人がブラックヒルズに押し寄せた。宿ができ、酒場ができ、そして町ができた。しかし、金の枯渇とともに、今まで栄えていた町が一気に衰退。人々は町から去り、ブラックヒルズは荒廃した建物だけが残る「ゴーストタウン」となった。
「石油枯渇とともに人々が去り、ドバイが一気にゴーストタウンに、いや再び砂漠になってしまうのではないかという危機感が、石油に頼らない社会・経済を進めるドバイの発展モデルとなっている。その中で、すでに石油が枯渇状態にあるドバイが選択した道は、中東における金融センター、港湾や空港の整備による物流拠点、観光の一大拠点など、脱石油を前面に打ち出した「産業の多角化」。多様なフリーゾーン開設や港湾・空港開発等インフラ整備を大胆に推進し、非石油部門育成に成功。商業、物流、観光等のサービス業において中東における一大拠点として成長している。
日本、そして名古屋も、教育に裏打ちされた人的資源と勤勉な国民性、そして1億人をこえる市場規模等によって経済発展を飛べてきた。しかし、人口や労働力が減るにつれ、経済は衰退し資金は海外へ転移することが懸念される。将来の人口減少を見据え、日本が「砂漠」とならないためにも、今、何を投資すべきか、持続可能な社会に向けてやらなければならないことを見出す必要がありそうだ。