政治は身近なところから

 今日は路上生活者への支援をと、夜回りなどを続けている「労働と福祉を考える会」(労福会)との懇談。先日、札幌市へ要請したという「路上生活者の住民登録」から話は始まりました。

 労福会は結成されてから20年。立ち上げ時から力を尽くされていた、今は亡くなられた北大の椎名教授にお会いしたことを思い出します。世代が変わっても、生存権が保障される国と地域づくりへの視点は変わらないまま活動されています。

 さて、その住民登録の件ですが、もちろん路上生活者も1人10万円の特別定額給付金を受けることができるのですが、その際に必要とされるのが住民登録です。しかし居住地を持たない方々ですので、自治体として特別な対応をと労福会は求めているのです。

 今回の給付金は自治事務とされています。例えば道内でも東川町では、国の決定より早く町の持ち出しで現金を手渡しで支給しました。地方自治体としての裁量でできることがあるといえます。この住民登録の件だけでなく、DV被害者などへ個別に支給することも可能なはずです(実際に、このような事例の相談中です)。

 路上生活を自己責任ととらえる風潮もありますが、突然の派遣切りなどで職と住居を同時に失ったり、生活苦を背景に転居通知を出したまま誰にも知られないように住民登録していないなど、社会的困難を背景にした方も少なからずいます。もちろん生活保護へと進む方もいますが、それをも拒まざるを得ない事情を抱える方もいたりします。

 今回のコロナ禍で、あらためて1人ひとりの生存権を政治が保障することの大切さを私は学びました。労福会には大学生もいるのですが、学生支援の話題になった際に「実は僕の先輩が、アルバイトの減収で生活と学業が続けられずに退学しました」との話が飛び出しました。政府は第2次補正予算で学生支援を盛り込んでいますが、もっと早く実現できていればと悔しい思いが湧いてきました。

 「相談しても仕方ない」と思っている方は、きっと多いはず。そういう方に日本共産党はじめ、多くの方が相談にのり力になることができるのだと伝えていかなければと痛感しています。先輩から「政治は身近なところから」と教えてもらったことを思い出しました。そうでなければ、国民の声をいかした政治など実現できません。身近なところから国民主権・民主主義です。

 道内には179市町村があり、530万人を超える方が住んでいます。北海道にいる者として、しっかり地域と道民に責任をもった活動をしなければと、今日も話を聞くなかで強く感じた次第です。

 【今日の句】道内の すみずみにまで 目を向けて
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畠山和也
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