職域接種新規受付一時停止の影響は計り知れない

6月23日夕方、テレ朝が抜いた「職域接種の新規受付を一時停止し申請内容を精査する」との報道。職域接種の申請が全国的に急増していることから、制限がかかることはある程度予測されていたこととはいえ、今後、職域接種の申請を検討していた企業や団体の方々には、「新規受付一時停止」は、かなりの衝撃だったと思われる。

また、すでに職域接種の申請を出していた企業や団体分についても厳しい精査が入ることが予想され、必要数を確保できない団体も出てきそうだ。私自身、すでに10数団体(4万回分)から相談をいただいており、その多くはすでに申請を提出していることから、今後、予定数のワクチンが入手できなかった場合の対応に再び翻弄されそう。

さて、政府はモデルナ製コロナワクチンの供給を、9月末までに5,000万回分予定しているが、すでに職域接種3,300万回と自治体の大規模接種1,200万回を合わせて4,500万回分の行き先が決まっている。あと500万回分しかないことから、モデルナ製ワクチンは今後、不足気味となるかもしれない。また、ファイザー製ワクチンも7・8月には予定数量確保できない見通しとなっていることから、かかりつけ医等を中心に行っている個別接種など、ワクチンの確保に支障をきたす可能性がある。

今後は、職域接種分として配布されるであろう3,300万回分が、確実に接種を希望する方々に届けられるのかをしっかり調査する必要がある。中には必要数をかなり水増しして申請している団体があるかもしれないとの報道もあることから、コロナワクチンを1本たりとも無駄にしないためにも、途中経過を含めた報告義務など、チェックの仕組みが求められる。
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横井利明
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