「中国が台湾を侵攻するシナリオは潜在的に悲惨な決断だ」と、ブリンケン米国務長官が中国が武力による中台統一を目指さないよう警告するなど、中国の台湾侵攻がいよいよ現実味を帯びてきた。
もちろん、現代戦においていきなりドンパチやることはない。サイバー戦、心理戦、世論戦などから静かな戦争がはじまり、武力行使は制空権奪取から始まるといわれている。
台湾有事が発生した場合、日本は2つの問題に直面する。
ひとつは戦場となる可能性が指摘されている「沖縄県民140万人の命をどのように守るのか、安全に避難させるのか」、そしてもうひとつは、台湾進攻を受け台湾が中国軍の手に落ちた場合、中国海軍、空軍が台湾に常駐するようになれば、「日本のシーレーンは容易に中国に押さえられる可能性」が高くなることがある。
すでに政府もさまざまなシナリオを描きながら対応策を煮詰めているさなかだと思うが、まずは台湾進攻という事態を招かないためにも世界各国が中国に対して圧力をかけ続けることが重要となる。