最後まで国葬反対

 国会での虚偽答弁は118回、憲法解釈を変えて安保法制(戦争法)を強行、金融緩和路線が引き起こした円安による物価高騰。その安倍氏が「国葬」に値するとは、とても思えません。そもそも誰かを特別扱いする国葬令は、戦前の反省から失効されたのですから、なおさら実施強行は許されません。

 憲法改悪反対共同センターと自由法曹団北海道支部による反対集会。テレビなど報道関係者も多く駆けつけ、全体としても雰囲気は緊張気味。チラシを受け取ったり、足を止めて写真を撮っていく方の姿も多く注目が集まりました。報道は「国葬」一色でも、世論は違います。

 「法の下の平等にも、思想・信条の自由にも反します」「これだけの税金を国葬より、くらしや医療にこそ使ってほしい」「統一協会との関係も明らかにされていない」などなど、各団体からのスピーチも力が入ります。公費で上京している鈴木知事や秋元札幌市長にも、厳しい批判の声があがりました。「国から正式に招待された」からと、まったく主体性のない理由づけが本当に情けないとの話に、私も同意です。

 戦争させない市民の風・北海道も反対集会をおこないました。日本共産党からは真下紀子道議・千葉尚子札幌市議も駆けつけました。野党各党のスピーチの時間もあり、私が最後まで反対を貫くと表明。冒頭にも書きましたが、国会での虚偽答弁が118回にものぼると公的に認定された元総理が、どうして「国葬」の対象となるのでしょう。

 沖縄出身だという方がマイクを握り「辺野古の新基地建設を始めたのが安倍元首相でした」と、怒りをかみしめるようにスピーチされました。「市民の風」川原茂雄共同代表は「安倍元首相には功罪あったというけど、実際は罪罪ではなかったのか」と強調しました。参加されている方がスピーチに集中している、その真剣さも伝わってきました。

 「国葬がおこなわれた、ただ1人の総理」として記録が残り、後世に伝えられるのでしょうか。その正当性のなさや憲法違反の実態が伝わらず、安倍氏が英雄化されるのではないかと、ものすごく懸念しています。関係が深かったであろう統一協会でも、また協会の権威付けに利用されるのではないか。報道各社の歴史的責任は重いと、1日を通じて痛感もしました。

 だからこそ、しっかり抗議と反対の声があったことを記さなければ。臨時国会でも追及されるでしょうし、されなければならない。市民の風の集会でも「今日が新たなスタート」との声があがりました。憲法にもとづく当たり前の政治へと、私も力をあわせていきたい。

 【今日の句】自席から ヤジした総理の 品格よ

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畠山和也
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