「パレスチナの人々が、ジェノサイドの重大なリスクにさらされている」(国連専門家グループ)。この切迫した状況のもとで、イスラエルに行った上川外相は何を伝えたのでしょうか。日本国内でも、即時停戦・命を奪うなとの世論を大きくしなければ。
今日は、まず札幌市手稲区・党後援会による「文化の集い」へ。合唱から始まって佐々木明美前札幌市議のあいさつ、私の講演、「アイヌ神謡集 序文」朗唱に二胡の演奏と、たっぷりのプログラム。会場内には、後援会のみなさんによる作品がずらりと並びました。
「アイヌ神謡集」は、知里幸惠が編訳したものです。文字を持たないアイヌ民族の間で、口伝えで継がれてきたものを、ローマ字で音を記しながら日本語で訳を付したのでした。「その昔この広い北海道は、私たちの先祖の自由の天地でありました」から始まり、選ばれた言葉たちが美しいと、あらためて確認です。
二胡のやさしい音色には、思わず聞き入りました。静かに心に染み入る音色、というのでしょうか。最後は「もみじ」「ふるさと」を弾いていただき、再び参加者で合唱も。会場が一体になりました。
文化の集いにふさわしい話をしなければと思い、いろいろ調べて私が最後に紹介したのは、ベアテ・シロタ・ゴートン氏。GHQ憲法草案制定会議のメンバーとして、憲法第24条(家族生活における個人の尊厳と両性の平等)草案にかかわったことで有名です。
父がピアニストで、ベアテ自身もピアノやダンスを学び、日本の伝統文化に接する機会も多かったそうです。米国では日米の文化交流をめざしてNPOを立ち上げ、通称「ベアテ・スクール」で支援を受けたのが作曲家の一柳彗さんや、オノ・ヨーコさんらでした。
「平和憲法」と言われる日本国憲法にかかわった自分の経験からも、平和は重要な関心事だったとベアテ氏。平和の推進には「異なる文化を理解することから始めるのが一番。異文化を学ぶことが世界の平和につながる」のだという信念は揺らがなかったといいます。
平和・文化・憲法は結びついている。今日のように集まり、それを考えあう機会には大きな意義があります。集い後に入党してくださる方もいて、さらに元気も湧いてきました。
北海道パレスチナ医療奉仕団が呼びかけたキャンドルデモには、佐々木さんと途中から参加。最後尾にいたのですが丸山はるみ道議、反原発抗議行動を続けている橘さん、「戦争させない市民の風・北海道」の山口たかさんなどに会い、若者たちや6歳の子を連れたお母さんなどの飛び入り参加も相次ぎました。「フリー・パレスチナ」と、声をかけていく外国の方の姿も。
団長の猫塚先生は、先日オンライン出演した「とことん共産党」でガザの実態を詳しく報告されました(今日付「しんぶん赤旗」3面に詳報)。ハマスによる国際法違反は許されませんが、これまでイスラエルが国際法に反してきた歴史や無差別な攻撃・蛮行を容認してはなりません。
罪もない多くの子どもたちなどが犠牲になり、国連職員やジャーナリストも含めて無差別な攻撃をおこない、国連運営の学校まで攻撃され、医療機関は崩壊寸前--これが正当化されてしまえば、中東のみならず世界に報復の連鎖が広がってしまいます。そもそも無差別に奪っていい命などありません。
世界で声があがっているように、日本でも地域のすみずみから即時停戦の声を。私も力を尽くしたい。
【今日の句】奪われて いい命など ないはずだ