北海道からこそ、やさしく強い経済に

 「北海道の経済『再生』を考えるシンポジウム」には会場いっぱいのご参加があり、本当にありがとうございました。行きづまった北海道経済をどうするか、たくさんの知見やヒントに触れて、展望が見えるシンポだったのではないでしょうか。

 大門実紀史・前参議院議員は、党の「経済再生プラン」を紹介しながら、北海道の経済再生に触れて、①賃金の引き上げ、②福祉・子育て支援の拡充、③基幹産業の農林漁業再生--が必要ではと提起しました。

 大企業の内部留保の課税・活用、性別役割分業の解消、中小企業の価格転嫁対策、消費税減税、経済効果も大きい社会保障の拡充など、政策提案も交えながら具体的に話されました。農業の公的性格にも触れられました。

 北海道の経済課題について、真下紀子道議が特別報告。実質賃金は全国36位、人員不足が顕著な交通・運輸、先細りになっている農業の現実がある一方で、半導体関連事業には特別扱いという道政、新幹線延伸による自治体負担の重さを告発しました。

 パネルディスカッションは、▼株式会社共同舎・大石清司社長、▼金川牧場・金川幹夫代表、▼札幌地区労連・岩崎唯副議長が、それぞれの立場から発言されました。

 「ベニヤ代が倍など、資材高騰で建築需要は増えていない。苦しい中小企業に、税や保険料の徴収がきびしくなっている」(大石さん)、「大規模経営を進めた農政でよかったのか、自分は無党派だが検証する時ではないかと思う」(金川さん)、「節約術ばかりの今でも、最低賃金ではまともに暮らせない。国民的最低限の『あるべきもの』を取り戻さないと」(岩崎さん)など、発言時間が足りないだろうほどの熱量での発言が続きました。

 フロアからの発言も鋭い。「金利政策の変更で中小企業への影響は」「岸田首相はアベノミクスの変更に踏み出しているのか」「消費税減税の根拠を教えて」などの意見・質問に、大門さんがていねいに応えました。数字だけではない経済の課題で、双方向で語り合うことが大事だと痛感しました。

 紙智子参議院議員が農業課題で発言されて、閉会あいさつもされました。緊迫した国会情勢のなかでも、地に足をつけた今日のような取り組みが大事だと、あらためて実感しました。

 そもそも経済とは「経世済民」。誰もが安心してくらせる土台としての経済より、一部の大企業や富裕層が潤う新自由主義経済に、日本も北海道も壊されてきました。その矛盾が大きい北海道からこそ、人にやさしく、持続的な安定・成長ある経済へ切りかえようと広げていきたい。

 今日のシンポも力に、私もがんばります。

 【今日の句】血も通わない経済よ さようなら
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畠山和也
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