アイヌ差別を許さない社会に

 今日の「しんぶん赤旗」に、多原良子さんのインタビューが掲載されています。昨年12月に紙議員などと話をうかがった(写真)ことも思い出し、アイヌ差別を許さない社会にしなければとの思いを、あらためて強くしながらインタビューを読みました。

 女性差別撤廃委員会に民族衣装を着て参加していた多原さんへ、自民党・杉田水脈衆議院議員が誹謗・中傷の言葉をネットに書き込みました。札幌法務局は多原さんの人権救済の申し立てを認め、杉田氏に「啓発」措置も取られました。

 しかし、杉田氏に根本的な反省が見られません。党公認の比例候補として当選したのですから、党として、また自民党総裁の岸田首相として、放置したままということは許されません。アイヌ施策推進法で差別を禁止(第4条)しているというのに、これでは自民党の人権規範が問われているといっても過言ではない。

 インタビューでは、子どものころからの苦しみも包み隠さず話している多原さん。アイヌというだけでなく女性というだけで受ける「複合差別」の実態に、胸が痛みました。今も苦しみや困難を口に出せないでいるアイヌ女性は、道内はもとより全国にも多くいると思います。

 そもそも北海道へ和人が侵略し、アイヌの同化政策へと進んだ歴史的事実があります。2008年の国会で、アイヌ民族を先住民族として認める決議が全会一致で採択された経過を見れば、本来は国としての真摯な検証と謝罪は欠かせないはずです。

 昨年12月の懇談で、多原さんが「社会のなかで良識ある人たちが声をあげてほしい」と述べられた言葉を重く受け止めています。すでに当事者のみなさんは、厳しい差別や暴言に直面しながら、声をあげ続けてきています。差別のない社会へ、いっしょに力をあわせていきたい。

 アイヌ施策推進法の附則では、法施行後5年が経過した際の見直し規定があります。アイヌの方々との懇談を重ね、国際水準にそった改正となるように、とりわけ北海道から声をあげていくことに力を注ぎます。

 【今日の句】なぜ自民 杉田発言 放置する

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畠山和也
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